ホンダ初の四輪車はすごいエンジンを搭載した軽トラック!? ユニークすぎるホンダの商用車5選

ホンダ「アクティトラック」が2021年で生産終了となりますが、じつはホンダ初の四輪車は軽トラックでした。このトラックはホンダらしくユニークなモデルで、ほかにもホンダの商用車は面白いモデルが多数存在。そこで、ユニークすぎるホンダの商用車を5車種ピックアップして紹介します。

ホンダの四輪メーカーとしての歴史はスーパー軽トラックから始まった

 ホンダは1948年に創立され、2019年現在で71年の歴史があります。最初は自転車用補助エンジンの製造からスタートし、いまでは飛行機を製造するほどの大メーカーです。

 オートバイメーカーから自動車メーカーになったホンダが最初に販売したのが軽トラックですが、それ以降ホンダは数多くの商用車を世に出してきました。

 そこで、これまで販売されたホンダの商用車のなかかから、とくにユニークなモデル5車種をピックアップして紹介します。

●T360

ホンダ車の歴史はこの「T360」から始まった
ホンダ車の歴史はこの「T360」から始まった

 前述のとおり、ホンダが最初に販売した四輪車は、1963年に発売された360ccエンジンの軽トラックでした。この記念すべきホンダ初の四輪車は、スポーツカーのエンジンを搭載した「T360」です。

 同時期に開発していたオープン2シーターモデルの「スポーツ360」が未発売となり、これに搭載していた360cc水冷DOHC直列4気筒エンジンをT360にも搭載。最高出力30馬力を8500rpmで発揮する、当時の軽自動車の水準を大きく上回るものでした。

 しかし、商用車は耐久性やメンテナンス性が重要視されるため、高回転型エンジンは必要なく、むしろ低速トルクのほうが重要です。

 結果、販売台数は振るわず、4年後には空冷OHC2気筒エンジンの「TN360」にバトンタッチされ、生産を終了しました。

 T360は前代未聞の高性能なエンジンを搭載した軽トラックとして、いまも愛好家が多く、イベントなどで元気に走る姿を見ることができます。また、ツインリンクもてぎ(栃木県)にあるホンダコレクションホールには、新車のようにレストアされたT360が動態保存されています。

●L700

レア中のレア車なスーパーバン「L700」
レア中のレア車なスーパーバン「L700」

 ホンダはオートバイやF1で培った技術を投入し、600ccながら57馬力を発揮する直列4気筒DOHCエンジンを搭載したオープン2シーターのFRスポーツカー「S600」を1964年に発売。

 翌1965年には「高速時代のライトバン」として、S600のエンジンをベースに排気量を700ccへ拡大し、低回転時のトルク不足を補ったエンジンを搭載した、ライトバン型の小型商用車「L700」を発売します。

 一般家庭におけるクルマの普及以前、大人4人が乗車できて荷物も載せられる「貨客兼用」であるライトバンが、個人商店を営む家庭に人気となり、各自動車メーカーから乗用車のシャシを使ったライトバンがラインナップされていました。

 L700は52馬力までデチューンされていたとはいえ高回転型のDOHCエンジンを搭載し、日本車初のストラット式サスペンションをフロントに採用するなど、ライトバンにも先進技術を投入するホンダらしさがあふれたクルマでした。

 シャシはモノコックではなくフレーム構造で、テールゲートを備えた3ドアボディとなっていて、兄弟車としてピックアップトラックの「P700」も発売されました。

 しかし前出のT360と同様に高回転型エンジンは商用車に適しておらず、販売数は極めて少ないものでした。

 1966年には「S800」のエンジンをベースにして、さらに低速トルクを補った「L800」と「P800」も発売しましたが、その2年後には生産を終了。現存数も少なく、非常に希少なクルマです。

●ライフステップバン/ライフピックアップ

現代でも通じる秀逸なデザインの「ライフステップバン」
現代でも通じる秀逸なデザインの「ライフステップバン」

 横置きエンジンのFFレイアウトを採用し、軽自動車でありながら広い室内空間と高い性能でヒット作となったホンダ「N360」の後継車として、1971年に初代「ライフ」が発売され、Nシリーズと同様に人気となります。

 そして、さらに多くのニーズに対応するために、1972年にライフのシャシを使った派生車である、軽バン「ライフステップバン」と軽トラックの「ライフピックアップ」が発売されました。

 外観は直線基調のボクシーなボンネットバンで、すでに現在の軽トールワゴンと同様なディテールを確立しており、当時は斬新なものでした。

 また、軽ワンボックスバンはフロントシート下にエンジンを置き後輪を駆動するFRが主流でしたが、ライフステップバン/ピックアップはFFだったためプロペラシャフトが不要となり、フロア高を下げてより多くの荷物を積み込むことが可能でした。

 1974年にホンダが軽自動車市場から一時撤退したため、ライフステップバン/ピックアップは生産を終了しますが、後に使い勝手のよさやデザインが評価され、生産終了後も人気が続きました。

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