お金持ちは値引きなんてしない? 高級外車のクルマ購入事情とは
スーパーカーを始めとする超高級車は、それを手にする財力をもった人のみが購入できることもあり、現金一括即金で支払われているようなイメージがありますが、実情はどうなのでしょうか。
かつて、アルミのアタッシュケースにめいっぱいに現金を詰めてディーラーに行き、即金でスーパーカーを買うなんてことが実際にあったかどうかはともかく、スーパーカーを始めとする超高級車はなんとなくそんな買い方がされるイメージがあります。
超高級車は、それを手にする財力をもった人のみが購入できることもありますが、実情はどうなのでしょうか。
フェラーリやランボルギーニ、ベントレーといった、超高級車ばかりを扱う正規ディーラーのスタッフは次のように話します。
――2000万円を超えるような超高級車を購入する方はどのような人が多いのでしょうか。
個々のお客様に関することはお答えできませんが、一般的には法人の代表者、すなわち会社の社長や弁護士、医者といった専門職の方、あとは不動産などをお持ちの地主様などが多いようです。
――そういった方々は、現金一括で購入されることが多いのでしょうか。
そういったお客さまは多くありません。やはり節税のために経費計上をすることを目的として購入される人が多いので、もっとも節税対策に効果のある方法、たとえばリースなどで購入される人が一般的です。
――スーパーカーは経費計上難しいといわれますが、その場合でもリースが多いのでしょうか。
経費計上できるかどうかについては、お客さまの事業内容をもとに税務署が判断する事柄ですのでなんともいえませんが、ベントレーのようなブランドに比べればフェラーリやランボルギーニの方がファイナンス(ローンやリースなど)を使わずに現金振込で購入される人が多いように思います。とくにランボルギーニは現金一括のお客様が多いですね。
――富の象徴でもある超高級車をローンで買うことは恥ずかしいのでしょうか。
そんなことはありません。個人で超高級車を購入される人でもローンを使われる方は多くいらっしゃいます。お客さまのなかには現金が有り余っているような方もいらっしゃるかもしれませんが、ほとんどのお客さまはシビアな金銭感覚をお持ちですので、手元の現金のバランスや金利などを考慮して、ローンをご選択される人も少なくありません。
また、各ブランドでも残価設定型ローンや低金利ローンといったファイナンスプランを用意していますので、そういった意味では超高級車ブランドもそれ以外のブランドと購入のプロセスはそれほど変わらないのではと思います。
また、フェラーリなどはリセールバリューが非常に高いので、残価設定型ローンを使用すると驚くほど手の届きやすい価格になる場合もあります。確かに誰でも購入できるクルマではありませんが、かといって一部の大富豪しか購入できないというものでもありません。
――では大衆ブランドと同様に値引きもおこなわれるのでしょうか。
ブランドイメージもあるので大々的に値引きをアピールすることはありませんが、たとえば低金利キャンペーンをおこなったり、オプション特典をつけたりと実質的に値引きといえる販売促進施策を展開することはあります。
また、超高級車ブランドは販売台数が少なく、保管スペースも多くないため、長期在庫になってしまうとほかのブランドに比べて財務状況に与える影響が大きくなってしまいます。そういう場合はより購入しやすい価格で紹介する可能性もあります。
――アタッシュケースに現金を詰めて即金で購入する、というイメージがありますが、実際にそういう人はいましたか。
バブルの時代はそういうこともあったのかもしれませんが、最近では聞いたことはありません。そもそも、何千万円もの現金を持ってこられても数えるのが大変です。
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シビアな金銭感覚を持つお金持ちだからこそ、リースやローンを選択するようです。現金一括即金払いは庶民の憧れなのでしょうか。
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