ホンダが軽トラ40年超の歴史に幕 軽販売好調もトラックは2021年に生産終了で撤退へ
アクティトラックの特徴でもあったさまざまな「独自設計」とは
4代目となる現行モデルは、2009年12月に登場しました。

ほかの軽トラックと同じくキャブオーバータイプを採用していますが、初代から続く「アンダーフロアミッドシップレイアウト(空荷でも走りが安定して静か)」、「荷台までフレーム一体のモノコック構造(安全性を確保)」、「ストラット/ド・ディオン式のサスペンション(積載時も安定した走り)」と、自社開発をおこなっていた時代のスバル「サンバー」とともに独自設計が特徴のモデルです。
ただ、これらはすべてユーザーの使いやすさを考慮したためです。クルマ好きのなかには、「ミッドシップ」、「MTがメイン」、「白が似合う」といった初代「NSX」との近似性から、親しみを込めて「農道のNSX」と呼ぶ人もいます。
現行モデルの途中では、安全性の向上や装備の充実など改良をおこなってきましたが、そのなかでも変わり種といえば、2018年11月に登場したT360誕生55周年を記念した特別仕様車「TOWN・スピリットカラースタイル」でしょう。
2種類のツートンカラーが特徴で、「ベイブルー×ホワイト」はホンダ軽トラックの原点であるT360、「フレームレッド×ブラック」はホンダの耕運機/発電機といったさまざまなパワープロダクツをオマージュしたカラーコーディネイトです。
このモデルは、完全受注生産で20台/月というペースで生産されており、納期は7か月から8か月待ちだそうです。このモデルは台数限定ではありませんが、現時点で抱えているバックオーダーを含めると、残り台数はごくわずかだという噂もあります。
ちなみに既販ユーザーにとって気になるパーツ供給に関しては、「生産終了後30年はおこなう」とのことなので、アフターケアは当面の間は心配いらないようです。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
























