トヨタはなぜ中国車の宣伝に注力? 日本で中国人向けの展示会を開催した理由とは
中国人観光客人気のトヨタ車は? 実際に聞いてみた!
今回、出展された車両のなかで人気のトヨタ車は何だったのでしょうか。メガウェブの担当者に聞いたところ、以下の4台が挙がりました。
●ロンバス
かなり目を引くデザインで、まずはこのクルマに集まってくる人が多いようです。中国人来場者以外にも、多くの外国人来場者が写真を撮っていました。
●MIRAI
今回は、参考出品という形で展示されました。中国では販売されていない車であり、新エネルギー車の一つとして、電気ではない「水素」に関心を持つ人も多く、なかなかの人気でした。
●アルファード
中国で絶大な人気を誇るミニバンです。中国では、「アルファード」が「LEXUS」や「BMW」などのように、ブランド名として確立しているとのことです。
●センチュリー
中国車展示スペースとは、離れた場所に展示されていましたが、わざわざ見に行く人が多数おり、日本の最高級車に興味津々の様子でした。
会場では、日にち限定で1回10分間の試乗ができる中国来場者向けの試乗会も開催されていました。中国の運転免許証があれば運転可能で、スタッフが運転するクルマへの同乗試乗も可能。
中国仕様のカローラPHEV、レビンPHEVの他、MIRAI、RAV4とC-HRのHEV、86も試乗車として用意され、試乗実施日にはいずれの車種も試乗希望者が列を作って大変好評を博しているとのことでした。
実際に会場を訪れた中国人観光客は、今回のイベントについて次のように感想を話します。
「日本は初めて来ました。聞いていた通り、街のなかも建物も大変綺麗ですね。そして人々がとても礼儀正しく、対応が丁寧です。メガウェブはツアーのなかに組み込まれていたので訪れましたが、中国人観光客向けのこのような催しはとてもユニーク。展示されているクルマはどれも大変美しく、先進的で感動しました。
気になった車はMIRAIです。水素を燃料として動くというシステムにとても興味を持ちました」(山東省から来た宋さんご夫婦)
「中国では、日本のクルマは性能や燃費が良く、それでいて値段も安いので大変人気があります。販売店の対応も中国車の販売店とは違ってとても丁寧です。
今回、日本に来たのは2回目でメガウェブも2回目ですが、国慶節に合わせたこのようなイベントが開催されていることは知りませんでした。スタンプでポストカードを作って写真を撮り、SNSにあげたら特別なボールペンとバッグをいただきました。嬉しいです!」(黒竜江省からきた馬さん家族)
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お台場で開催された中国人観光客向けの中国専用車の展示会は、トヨタの「おもてなしの心」がこもったイベントでした。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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