ついにEVの時代到来? 太陽光発電の卒FIT問題が追い風になる可能性とは

電気自動車は「移動するだけじゃない!」

 蓄電池設備の導入には高い費用が必要ななか、注目されているのは電気自動車(EV)です。プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)を含む電動車のバッテリーを「創蓄連携システム」に使うシステムで、「V2H」(Vehicle to HOME)と呼ばれ数年前から各社が訴求をしていました。このV2Hが昨今の自然災害による停電被害軽減の切り札として脚光を浴びてきたのです。

三菱「アウトランダーPHEV」は大量の電気を使うドライヤーも使用できる
三菱「アウトランダーPHEV」は大量の電気を使うドライヤーも使用できる

 現行型「リーフ」がフル充電されていれば、リーフの電力だけで一般的な一戸建てなら4日程度の生活ができます。加えて、太陽光発電が使用可能な状態であれば、天候次第ではありますが、日中にリーフに充電して活用することで、さらに長期間電力会社に頼らず生活出来ます。

 また、日産とフォーアールエナジー(4R)は、リーフとその使用済み中古バッテリーを活用した「定置型蓄電池」を組み合わせた新たなソリューションを確立し、神奈川県内のセブン・イレブン10店舗で「再生エネルギーによる電力調達の実証実験」を開始しています。

 具体的には、リーフの中古バッテリーを活用した「定置型蓄電池」をコンビニ10店舗に設置し、発電効率を高めた太陽光パネルも設置して、自家発電による電力を効率的に活用するというもので、2019年11月からは発電分以外の電力の調達を「卒FIT」ユーザーの電力を買い取り調達するとしています。

 つまり、クルマとしての利用が終了した後にEV用バッテリーを定置型蓄電池として活用しようというわけです。

 日産は4Rなどと共に、EV用バッテリー個々の能力変化に応じて二次利用する手法を事業モデル化し、EVのライフサイクルを通じて有効活用する「カスケードリユース」を目指すとし、このバッテリー再利用の循環型システムは、そのソリューションのひとつと位置付けています。

 電気自動車を「移動のための道具」だけに価値を見出すのではなく、クルマに蓄えた電気を住宅で使うという「V2H」というエネルギーの使い方が電動自動車全般の普及を後押しします。

 なお、住宅用太陽光発電、V2Hの基準はJET(財団法人電気安全環境研究所)によって定められています。ここで太陽光発電システム保証は、「10年間の機器保証」が義務づけられており、ほとんどのメーカーがオプションとして自然災害に対する保証を用意しています。

※ ※ ※

 電気のみで走行する電気自動車も、化石燃料で発電された電力を充電していては排出されるCO2がゼロになったとはいえません。

 しかし、太陽光発電で自家発電した電力で走る電気自動車は、CO2の排出量を抑えた移動を実現します。環境負荷低減のためにも、卒FIT後は蓄電池用途も考慮のうえ、電気自動車の導入を検討するのも良いかも知れません。

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1件のコメント

  1. オール電化か殿下か?あまりにも見事なバカ殿様ぶりだな、ガソリン車ですらお下がり品でユーザーを撹乱させてるのに
    誰が為の物かを考え直しもせずに安い練り餌で入れ食いが何時までも続くと思っている市場に対しての完全な企業の思い上がりでしかない!

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