劇中車がカッコイイ! みんなが憧れたウルトラシリーズに登場した車5選 昭和編
ウルトラシリーズの劇中車といえば、オリジナルな外観の地球防衛軍「ポインター号」が有名ですが、そのほかにも当時の人気車に装飾を施したクルマが登場します。そこで、昭和のウルトラシリーズに登場したクルマを5車種紹介します。
懐かしのウルトラシリーズに登場していた名車たち
特撮ヒーローものの金字塔といえば「ウルトラシリーズ」です。始まりは1966年に放送された「ウルトラQ」ですが、ヒーローは登場しませんでした。
そして、同じく1966年に放送が始まった「ウルトラマン」から、いまに続くヒーローが登場します。
ウルトラマンはM78星雲・光の国から、宇宙怪獣「ベムラー」を追って地球を訪れ、必殺技を駆使して怪獣や宇宙人から地球を守るために戦うヒーローです。
放送開始直後からウルトラマンは子どもたちに絶大な人気となり、カラーテレビの普及を促進したという逸話もあります。
また、その後に続くウルトラシリーズでは、日本のモータリゼーションの発展に合わせ、地球を守る組織が使用する特装車が登場し、子どもたちにヒーローへの憧れだけでなくクルマへの憧れも芽生えさせました。
そんなウルトラシリーズに登場した昭和のクルマたちを5車種ピックアップして紹介します。
●帰ってきたウルトラマン「マットビハイクル」=マツダ「コスモスポーツ」
1971年に放送開始された「帰ってきたウルトラマン」には、白いカラーリングのマツダ「コスモスポーツ」のボディに赤いラインを施した「マットビハイクル」が登場しました。
マットビハイクルは、地球防衛庁の怪獣攻撃部隊「MAT」がパトロールに使う特捜車両で、「スタビライザー」と呼ばれるリアウィングが特徴的でした。
ベースとなったコスモスポーツは、国産初のロータリーエンジン搭載車として1967年に発売された2シータークーペです。
世界初の量産ロータリーエンジンと、近未来的な外観が世界中で話題となりました。
最高出力110馬力を7000rpmで発揮する2ローターの1リッターロータリーエンジンは、当時としてはかなり高回転型で、振動や騒音が少なくスムーズに回転上昇することで「異次元の加速」とも呼ばれました。
その後の「ファミリア」「カペラ」「サバンナ」など次々とロータリーエンジン搭載車が登場し、高性能なロータリーエンジンが身近なものになります。
ちなみに「ビハイクル」は「Vehicle(ビークル)」の誤読といわれています。
●ウルトラマンA「タックパンサー」=トヨタ「コロナマークII」
1972年に「ウルトラマンA(エース)」が放送開始されました。
前作の帰ってきたウルトラマンでは、ウルトラマンジャックが「バット星人」の地球侵略を阻止し、バット星の艦隊からウルトラの星を守るために地球を離れます。
怪獣よりも強い生物兵器「超獣」を操る異次元世界に君臨する「ヤプール人」によって、地球防衛軍が全滅させられたことで、M78星雲からウルトラマンAがやってきました。
前作同様に、超獣攻撃隊「TAC」のパトロールに使われる専用車両として、トヨタ「トヨペット・コロナマークII 2000GSS(以下コロナマークII)」をベースに、TAC隊員のヘルメットカラーをアレンジした黒地に銀縁のオレンジラインにカラーリングされた「タックパンサー」が登場します。
当時、自家用車需要の高まりから「コロナ」の発展形として、小型上級車市場でのシェア拡大のために1968年に登場したのがコロナマークIIです。
なかでもコロナマークII 2000GSSは、最高出力145馬力を誇る2リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載したホットモデルで、小型のファミリーカーには無い贅沢さと高性能エンジンが生む動力性能が、当時の若者たちの憧れとなりました。
●ウルトラマンタロウ「ラビットパンダ」=ホンダ「バモスホンダ」
子どもたちが見ている前で変身して正体を明かし、「ジャンボキング」を倒して地球を去ったウルトラマンAに代わり、1973年から「ウルトラマンタロウ」が登場します。
宇宙科学警備隊「ZAT」隊員が、緑のおばさんに変身した「ウルトラの母」に導かれ、巨大超人と合体して誕生したのがウルトラマンタロウです。
本作には、ホンダ「バモスホンダ」をベースとし、高性能レーダーやレーザー砲、バズーカ砲を装え、パトロールや怪獣との戦闘に使われた「ラビットパンダ」が登場します。
1970年に発売されたバモスホンダは、軽トラック「TN360」をベースとしたドアも持たない幌型オープンタイプの軽トラックで、オフロードカーのようなルックスが特徴的なクルマでした。
最高出力30馬力の空冷2気筒SOHCエンジンはレジャーカーとしては十分なパワーでしたが、4WDが用意されていたわけでもないので、見た目とは違いオフロードの走破性は高くありませんでした。
小規模な個人商店が配達などに使う用途が多く、販売台数が伸びることなく3年で生産を終了。その後1999年にホンダ「バモス」として名前が復活します。
素晴らしい円谷ニュースだ!
自分はセブンのポインターとかキカイダーのサイドカーにしか特種なイメージはなかったな