初代「GT-R」登場の1969年は当たり年!? 50年前に発売された名車・迷車5選

節目という言葉がありますが、クルマの場合は発売10年から50年の10年刻みといったところが、大きな節目ではないでしょうか。そこで、いまからちょうど50年前の1969年に発売されたクルマ5車種をピックアップして紹介します。じつは名車、迷車ぞろいの当たり年でした。

1969年に発売された名車と迷車を振り返る

 普段の生活のなかでも何年かごとに訪れる「節目」を意識することはありますが、クルマについても節目が存在します。

「スカイラインGT-R」のデビューなど1969年は凄い年だった!?
「スカイラインGT-R」のデビューなど1969年は凄い年だった!?

 クルマの場合は、発売10年目から50年目までの10年刻みであったり、25年も節目として使われることが多々あります。

 なかでも50年は別格で、現行モデルで50年以上の歴史があるクルマは数える程度です。では、いまからちょうど50年前の1969年に発売されたクルマは、どんなモデルがあったのでしょうか。5車種ピックアップして紹介します。

●マツダ「ルーチェロータリークーペ」

国産車とは思えないほど洗練されたデザインの「ルーチェロータリークーペ」
国産車とは思えないほど洗練されたデザインの「ルーチェロータリークーペ」

 イタリア語で「光」や「輝き」を意味する「LUCE」の名を冠したマツダ「ルーチェ」は、1966年に発売された、1.5リッターエンジン搭載のミドルクラスセダンです。

 当時の1.5リッタークラスで唯一の6人乗りという広い室内を持ち、最高出力78馬力を発揮する同クラス初のSOHCエンジンを搭載するなど、先進的なモデルでした。

 そして3年後の1969年10月には、ハードトップクーペボディに 最高出力126馬力を発揮する655cc×2の新開発ロータリーエンジンを搭載した「ルーチェロータリークーペ」が発売されます。

 ロータリーエンジンのコンパクトさを活かし、駆動方式はクラス初のFFが採用されました。しかし、セダンのルーチェはFRだったため、ルーチェロータリークーペは、まったく別のクルマという扱いです。

 伸びやかで流麗な美しいボディは、優れた高速走行を実現。ルーチェロータリークーペは、個性的なフォルムとメカニズムによって、高級パーソナルカー市場に一石を投じる存在となりました。

 しかし、大卒の初任給が約3万円だった時代に145万から175万円で販売され、とても高価なクルマだった上に、設計に起因する不具合などもあり、販売は低迷。

 1972年に販売を終了し、トータルの生産最数は1000台に満たなかったといいます。

●三菱「コルトギャラン」

力強さあふれるデザインの「コルトギャラン」
力強さあふれるデザインの「コルトギャラン」

 本格的なハイウェイ時代の到来とレジャーなど生活行動の多様化を背景に、1969年12月、三菱「コルトギャラン」が発売されました。

 後に続く「ギャラン」という名を冠したのは、この「コルトギャラン」が初代です。

 ボディタイプは当初4ドアセダンのみでしたが、翌年には2ドアハードトップとバンが追加されました。

 ボディのデザインはくさび型シルエットの「ダイナウェッジライン」を採用。直線と曲線を巧みに使って、力強さと美しさを兼ね備えています。

 搭載するエンジンは、三菱初となるSOHCの1.3リッターと1.5リッター直列4気筒で、戦前に製造していた航空機用エンジン「金星」「火星」の名称にならい、「土星」を意味する「サターン」と命名。

 室内は1.6リッタークラスを上回る広さを実現。前席レッグスペースとともに、後席のヘッドクリアランスにもゆとりがあり、大容量のトランクも確保されていました。

 さらに、1972年の第7回サザンクロスラリーで、総合優勝するなど、国内外のラリーで輝かしい成果をあげ、スポーツセダンとしての地位を盤石にしました。

●ホンダ「1300」

秀逸なメカニズムだったが凝りすぎ感があったホンダ「1300」
秀逸なメカニズムだったが凝りすぎ感があったホンダ「1300」

 本田技研工業の創業者、故・本田宗一郎氏は、空気でエンジンを冷やす「空冷」至上主義だったことは有名です。空冷はシンプルな構造でラジエーターやウォーターポンプが必要ないため、信頼性や低コストだったのは確かです。

 実際に、ホンダはクルマやとオートバイのみならず空冷のF1用エンジンを作ってしまったほどでした。

 そして、1969年4月にホンダ初となるセダン「1300」を発表します。1300は非常にユニークな空冷エンジンのクルマで、その名のとおり1.3リッター直4空冷エンジンをフロントに搭載し、前輪を駆動するFF車です。

 ラインナップはエンジンの仕様で大きく2種類に分けられ、シングルキャブで最高出力100馬力のスタンダード仕様「77シリーズ」と、4連キャブで最高出力115馬力と高性能仕様の「99シリーズ」で、どちらも当時の水準ではかなり高性能なエンジンとなっていました。

 ホンダは1300シリーズを「2000ccクラスのパワー、1500ccクラスの居住性、1000ccクラスの経済性を兼備した車」と説明していたほどです。

 しかし、空冷エンジンの利点である軽量シンプルな構造とはかけ離れた、二重空冷という複雑な構造の重いエンジンは、操縦性にも悪影響をもたらしてしまい、販売は低迷。

 1972年に1300(「145」に改名)は、水冷エンジンに移行し、ホンダの4輪用空冷エンジンは終焉を迎えます。

 そして、後年1300は失敗作と揶揄されますが、このときに蓄積された生産技術のノウハウと、システム化された開発手法は、軽自動車の「ライフ」や大ヒットした「シビック」に活かされました。

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