クルマの排気量ってなに? なぜ排気量の大小がエンジンパワーに影響するのか

クルマの排気量とも関係する自動車税に大きな変化が! なにが変わる?

 それでは、小排気量のエンジンでは大排気量に匹敵する出力を得ることができないのか、というとそういうわけでもありません。それが、近年輸入車を中心に採用例が増えているダウンサイジングターボです。

クルマのエンジンにはさまざまな種類がある
クルマのエンジンにはさまざまな種類がある

 これは、排気量を縮小しながらも(ダウンサイジング)、過給機(ターボ)を装着することで、より高い燃焼エネルギーを得て、大排気量に匹敵する出力を得るというもの。

 通常のエンジンでは、大気圧以上の圧力で空気を取り込むことはできませんが、過給機を使用してより多くの空気を圧送することで、より多くの酸素をエンジンに送ることが可能となり、結果的に排気量を拡大するのと同じく、出力が向上する仕組みとなっています。

 なお、過給機の種類には、排気の流れを受けるタービンでコンプレッサを駆動するターボと、エンジンの回転や電動機によって駆動するスーパーチャージャーのふたつが存在しています。

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 排気量と切っても切れないもの、それが自動車税でしょう。

 自動車税は、毎年4月1日時点での車両の所有者に対して課税されるもので、この金額は排気量によって1リッター以下から始まって6リッター超まで10段階に分かれています。また軽自動車の場合は、軽自動車税が課税されます。

 前述のダウンサイジングターボの普及も、この排気量によって決まる自動車税の影響がないとはいえないところもあるようです。 

 なお、令和元年度の税制改正により、2019年10月1日から自動車取得税の廃止と環境性能割の導入が決定しており、それにあわせて、自動車税額も減額されることになっています。

 小排気量車ほど減額幅が大きく、1リッター以下のクルマでは4500円の減額、1リッター超1.5リッター以下のクルマが4000円の減額となっており、2.5リッター超3リッター以下からは、一律1000円の減額です。

 ただし、自動車税が減額されるのは、2019年10月1日以降に初回新規登録を受けた車両のみです。

 つまり、10月1日以降に登録された新車だけが対象であり、すでに所有しているクルマについては現状の自動車税額が引き続き適用となりますので、お間違えの無いように。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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