トヨタ「ランクルプラド」の29年史 本格4WDを身近にした道のりとは

3代目でディーゼル仕様が消滅!? 現行モデルではラインナップされているのか

 3代目ランドクルーザープラドは2002年に発売されます。

トヨタ現行型「ランドクルーザープラド」
トヨタ現行型「ランドクルーザープラド」

 このモデルでは、歴代ランドクルーザーシリーズの機能的なイメージはそのままに、ヘッドライトやキャビンをはじめとした各所に曲面を取り入れたデザインが取り入れられるなど、現代的かつ新鮮な内外装となったことが特徴です。

 国内向けモデルの変速機は、この3代目をもってMTが廃止され、全車ATとなりました(4速AT仕様と5速AT仕様が存在します)。

 搭載されるエンジンは2.7リッター直列4気筒ガソリンと3.4リッターV型6気筒ガソリン、そして3リッター直列4気筒ディーゼルターボの3種類で登場し、後に2.7リッターエンジンが新型へ変更されたほか、4リッターV型6気筒エンジンも加わりました。

 足回りは、フロントにダブルウィッシュボーン式、リヤはリジット式を踏襲しています(リヤ電子制御エアサスペンションを設定した仕様もあり)。

 その後、2009年に現行型となる4代目ランドクルーザープラドが発売されます。

 4代目では、国内導入モデルにおいて3ドア仕様が姿を消しました。また、近い車格の4WDモデルとしてラインナップされていたハイラックスサーフも、2009年をもって国内市場から撤退しています。

 ボディは、フルフレーム構造をベースに強度・剛性を向上させたプラットフォームを採用し、これまでランドクルーザープラドが磨き上げてきたオフロードおよびオンロードでの優れた操縦性や走行安定性、乗り心地を実現しています。足回りは3代目の仕様を引き継いでいます。

 搭載されるエンジンは、2.7リッター直列4気筒ガソリンと4リッターV型6気筒ガソリンの2機種のみが最初に登場しました。

 その後2015年に一部改良のタイミングで新開発の2.8リッター直列4気筒ディーゼルターボが追加されます。このエンジンはいわゆる「クリーンディーゼル」とよばれるエンジンです。

 排ガス規制が厳しくなったことで3代目の途中でディーゼルエンジンは姿を消していたものの、この「1GD-FTV」型と呼ばれる国内初搭載のエンジンによって、ランドクルーザープラドにディーゼル仕様が復活しました。このタイミングで、4リッターエンジンはラインアップから落ちています。

 そして、直近でおこなわれたマイナーチェンジでは、外観デザインにおいて大きな変更がおこなわれました。

 新デザインの大型フロントグリルとLEDヘッドライトを採用したほか、リアコンビネーションランプも新タイプのものに切り替わっています。

 先進安全機能においても、「Toyota Safety Sense P」を全車標準装備とするなど、装備の充実を図っています。

※ ※ ※

 ランドクルーザープラドは、無骨なイメージの強い「ランドクルーザー」シリーズの派生という立ち位置で最初はスタートしたものの、歴史を重ねるごとに乗用車的な要素も強まり、現行モデルでは本格四駆的な要素と乗用車的な要素のどちらも妥協しない性能を手に入れているクルマになったといえます。

 現行モデルの登場から10年が経っていますが、いまなお注目度の高いランドクルーザープラドは、今後も本格4WDとして支持を集めるモデルとして注目される存在であり続けるといえるでしょう。

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1件のコメント

  1. 今のディーゼルはダメだね、1KZも過流式からコモンレールになってからダメになったし
    2L-TE型と言うクラウンから移植したディーゼルもあったけどハイエースもろくに引っ張れない非力なエンジンでしたから
    どうせならコースターや日野デュトロのN04Cを載せたらどうだろうか?

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