ジムニー誕生50年の節目に5ドアやピックアップ登場か 爆売れ継続中でお祝いムードに暗雲も
誕生50周年に、ジムニーのピックアップトラックが登場する?
ここで、あるモデルが脳裏に浮かびます。それは、2019年1月の東京オートサロンに展示された、ジムニーのピックアップトラックバージョンです。
スズキの担当者は「ジムニーの世界観をより知ってもらうためのスタディモデル」と語っていましたが、果たしてそれだけで高価なショーモデルを製作して、わざわざ展示するものでしょうか。
もちろん日本で需要の少ないピックアップトラックの発売は可能性が低いですが、あの特徴的なラダーフレームは「ロングボディも造れます」というサブリミナルメッセージなのではないでしょうか。
ジムニーに詳しい業界関係者は、次のように説明してくれました。
「じつは、ジムニーには当初からオープンモデルと5ドアロングモデルのデザインが存在しており、上層部も発売に同意しているといいます。ジムニーの海外市場を考慮して、いくつかのボディバリエーションを用意しているようです。
しかし、日本や海外で大ヒットしてしまったため、とてもほかのバリエーションを用意する状態ではなくなってしまったようです」
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通常モデルの納車を待っているユーザーの心情を忖度して、「別バリエーションの発売時期を探っている」というのが実情のようです。
ジムニーは、鈴木修会長が若い頃、ホープ自動車から原型であるホープスターON型4WDを購入して製造に踏み切った、非常に思い入れのある車種です。
もしかすると、50台限定など販売台数を少なくして、何らかのスペシャルなジムニーが発売する可能性は捨てきれません。
別の販売店営業担当者は、「もし来年、シエラの5ドアが登場するなら、我々としても非常にありがたい話です。間違いなく、売れる車種になります。しかし、ジムニーもシエラもこの状況では、2020年に何かを発売することはまずないでしょう」と話します。
希望が少ない状況とはいえ、せっかくの誕生50周年というビッグイヤー。ジムニーファンとしては、心踊るモデルの登場を期待して待ちたいところです。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
各モデル海外仕様は最初から5ドアとピックはある。
日本で出さないだけ。