ロータリーエンジンいつ復活? 唯一量産に成功したマツダがREをやめた理由
ロータリーエンジンの復活はあるのか?
2015年11月に開催された「東京モーターショー」に、ロータリーエンジン(SKYACTIV-R)搭載のスポーツカーのコンセプトモデル「RX-VISION」がマツダブースに展示されました。
発表された情報には、全長4389mm×全幅1925mm×1160mm、ホイールベースは2700mmと記載されており、現実的なサイズ感のコンセプトモデルでした。
モーターショーのプレスカンファレンスで、当時のマツダ社長 小飼雅道氏は、「マツダはロータリーエンジンの研究・開発を継続しています。『SKYACTIV-R』というエンジンの名称については、SKYACTIV技術の開発時と同様に、『常識を打破する志と最新技術をもって課題解決に取り組む』という意味が込められています」と、マツダがロータリーエンジンを放棄していないという決意を述べています。
日本のスポーツカーを代表する1台となったピュアスポーツ「RX-7」が、SKYACTIV技術を得てようやく復活となるのかと期待が高まるなか、2016年3月にマツダはロータリーエンジンに関する特許を出願しました。
その出願内容には、ロータリーエンジンの水素燃料に関する特許が含まれています。これは排ガス規制をクリアするために水素ロータリーエンジンの研究・開発が進められていたものです。
また、2018年のマツダ技術説明会では、レンジエクステンダー用の発電エンジンとしての活用も示唆されました。同説明会において、代表取締役社長兼CEOの丸本明氏は「ロータリーエンジンを発電システムとして使用し、『いつでも行きたいところに、自由にい行ける』というクルマの持つ価値を、EVにおいても実現してまいります。」と述べています。
さらに補足する形で、代表取締役副社長の藤原清志氏は「ロータリーレンジエクステンダーユニットをベースにして、ジェネレーターやバッテリー、燃料タンクの組み合わせを変えることで、プラグインハイブリッド、シリーズハイブリッドなどを共通の車両パッケージで提供、つまり、『マルチxEV』の提供が可能となります」とコメントしました。
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純粋なEVでは、充電インフラや航続距離などに不安を残している現状ですが、マツダとトヨタの協業から、水素を燃料とするロータリーエンジンを使ったシリーズハイブリッド車、プラグインハイブリッド、レンジエクステンダーなど多様な電動車が生まれる可能性は十分に考えられます。
ロータリーエンジンレンジエクステンダーの市場投入時期について2020年以降ともいわれていますが、RX-VISIONにロータリーエンジンが搭載されて発売される日もそう遠くないかもしれません。
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