トヨタ「ヴィッツ」vsホンダ「フィット」 永遠のライバルをいま、買うならどっち?
初代の登場以来、根強い人気を獲得している日本のコンパクトカーがトヨタ「ヴィッツ」とホンダ「フィット」です。両車にはどんな違いがあるのでしょうか。
コンパクトカーの価値を変えた2大選手
トヨタ「ヴィッツ」とホンダ「フィット」は、2000年前後に初代が登場したコンパクトカーです。ともに日本のコンパクトカー市場をけん引するクルマですが、いま選ぶべきモデルはどちらなのでしょうか。
トヨタ・ヴィッツは、「スターレット」の事実上の後継車として1999年に登場。コンパクトカーながら室内空間の広さや衝突安全性能、環境性能など、従来のコンパクトカーにはない高い水準の完成度でライバルを圧倒、「コンパクトカー=安いクルマ」の既成概念を打ち砕いた大ヒットモデルです。
現在は3代目となりますが、初代からのコンセプトを維持し、安定した人気を獲得しています。
ホンダ・フィットは、「ロゴ」の後継車として2001年に登場。フィットもまたコンパクトカーらしからぬ上質さや広い室内空間、使い勝手の高い荷室、そして優れた環境性能、加えてリーズナブルな車体価格でデビュー。
2002年には、登録車の販売台数で長年トップだったトヨタ「カローラ」を抜いてナンバーワンに躍り出るほどのヒットを記録。こちらも現行モデルで3代目となっています。
ボディサイズを比較してみましょう。ヴィッツは全長3945mm×全幅1695mm×全高1500mm(4WD車は全高1530mm)、フィットは全長3990mm×全幅1695mm×全高1525mm(一部グレードは全長4045mm、全高1500mm)で、フィットの方がヴィッツよりもボディサイズが若干上回っていますが、ヴィッツよりも全長が長い分、スポーティな印象を受けます。
室内寸法は、ヴィッツが室内長1920mm×室内幅1390mm×室内高1250mm(ハイブリッドは室内高1240mm)、フィットが室内長1935mm×室内幅1450mm×室内高1280mm。フィットの方がボディ全長が長いぶん室内長も長いのですが、室内高もヴィッツよりも最大40mm高いのには驚きです。居住性に関しては、フィットの方がヴィッツをリードしています。
走りか燃費か、はたまた駆動方式か
ヴィッツのパワートレインは、1リッター直列3気筒、1.3リッター直列4気筒、1.5リッター直列4気筒ハイブリッドの3種類が用意されます。
1.0リッターは69馬力、燃費は21.6km/Lから24.0km/Lです。
1.3リッターは2WD車が99馬力、4WD車は95馬力となり、燃費は18.0km/Lから25.0km/Lです。
1.5リッターハイブリッドは74馬力/111Nmのエンジンに61馬力/169Nmのモーターを組み合わせ、燃費は34.4km/Lとなります。
スポーツグレードのGR SPORT “GR”では、109馬力(5速MT)を発生する1.5リッター直列4気筒エンジン搭載で燃費は非公表、GR SPORTの1.5リッターモデルは同じスペックのエンジンを搭載し、燃費は19.6km/L(CVT)、17.2km/L(5速MT)。1.5リッターハイブリッドモデルは標準モデルと同様のエンジンスペックと燃費となります。
対するフィットです。一般グレードには1.3リッター直列4気筒、1.5リッター直列4気筒、1.5リッター直列4気筒ハイブリッドの3種類になります。
1.3リッターは100馬力で、燃費は仕様により20.2km/Lから24.6km/Lになります。
1.5リッターは132馬力で、燃費は19.4km/Lから22.2km/Lです。
1.5リッターハイブリッドは110馬力のエンジンと、電気モーター29.5馬力のモーターを組み合わせます。燃費は28.0km/Lから37.2km/Lです。
スポーツグレードのRSは132馬力/155Nmを発生する1.5リッターを搭載、燃費は19.2km/L(6速MT)と21.0km/L(CVT)となります。
こう見ると、ヴィッツもフィットも幅広いラインナップを揃えています。しかし数値で比べてみると、ヴィッツよりもフィットの方がエンジンパワーや燃費性能で上回っています。またハイブリッドモデルは、ヴィッツはFFのみなのに対し、フィットは4WDも用意。より幅広い地域で多様なニーズに応えられます。
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