トヨタ「アルヴェル」はなぜ人気? 購入者が本音で語る良し悪しとは

個性強めの「ヴェルファイア」オーナーの本音は?

 ヴェルファイアは、個性的で「強め」の印象を与えるミニバンとして人気を集めています。

トヨタ「ヴェルファイア」
トヨタ「ヴェルファイア」

 ヴェルファイアのオーナーである千葉県在住の歯科医のSさん(50代・男性)は、ほかにもAMG「CLS 63」を所有していますが、通勤や週末に出かける趣味の釣りなどの際にヴェルファイアを使用しているそうです。グレードは3.5リッターガソリンの4WDです。

 Sさんはヴェルファイアについて、次のように語ります。

「運転席と助手席の間に大きなセンターコンソールがあることで、運転席がコクピットのような包まれ感があります。

 操作スイッチなどが運転席に集中しているので、運転に集中できるのと、乗り心地がよくて長距離の移動でも疲れにくいのが良いです。3.5リッターV6エンジンということで、ワインディングなどでもキビキビ走れます。

 残念なところは、市街地走行での燃費が6km/Lくらいと悪いところです。また、飛び石でフロントガラスを交換したのですが、修理費が高いのも難点です」

 大型ボディをしっかりと支えるヴェルファイアの高剛性ボディで乗り心地が良く、塗布型制振材や吸遮音材、吸遮音ガラスの採用などで静粛性にもすぐれています。

 前出のアルファードのオーナーは、2.5リッターはパワー不足といいますが、3.5リッターV6エンジンでは、2tオーバーの車両重量にも負けない走行性能を持っているといえます。

 一方で燃費に関しては、3.5リッター・2WDはJC08モードで10.8km/Lとされていますが、実燃費ではそこまで数字は伸びません。ガソリン車の燃費はあまり期待しないほうがよさそうです。

 さらに、2.5リッターのハイブリッドモデルを購入したオーナーにも話を聞きました。

 高級クルーザーなどの装備品の輸入業を手掛ける東京都のIさん(60代・男性)は、他メーカーの大型ミニバンからヴェルファイアに乗り換えました。

「ヴェルファイアは高級感がある内装で、海外から来るクライアントなどの送迎にも活用しています。とくに2列目のキャプテンシートは、リムジン以上に快適だと好評です。

 ハイブリッドで燃費も良いので、仕事でもプライベートでも大活躍しています。

 気になるところは、背の高い大柄なボディということもあり、高速道路などで横風にあおられるところです。

 また、大柄な割に取り回しが良いのは助かるのですが、都内は駐車場が狭いところが多いので、駐車する場所が限られるのは困ります」

※ ※ ※

 オーナーの本音から見えてきたアルファード・ヴェルファイアの良い点は、高級感のある内外装で、ゆったりと移動できるところだということがわかりました。

 狭い場所での取り回しや、エンジンによっては走行性能が不満ということもあるようですが、購入者の満足度は高い印象です。そこには、日本人特有の「いつかはクラウン」的な「大きく高級」を求める心理があると思われます。

 ミニバンはファミリー向けのクルマと思われがちですが、とくにアルファードやヴェルファイアのような高級ミニバンは、ファミリーのみならず、仕事や趣味に活用できるという点に魅力を感じて選ぶ人も多いようです。

どっちがオラオラ? アルファードとヴェルファイアを画像で比較(画像27枚)

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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