新車価格になぜ地域差が? 同一車種でも値段が高くなる理由とは

まったく同じクルマにも関わらず価格が違う場合も

 寒冷地仕様の有無以外でも、購入する地域によって価格に違いが出る場合があります。それは、輸送費が車両本体価格に上乗せされるケースです。

クルマの輸送費が価格に反映される場合も(写真はトヨタ アクア)
クルマの輸送費が価格に反映される場合も(写真はトヨタ アクア)

 沖縄のある新車販売店スタッフは、次のように説明します。

「沖縄地区の場合は、船で車両を運ぶので車両の輸送費用が車両価格に上乗せされ、ほかの地域の価格と異なります。単純に輸送費のみが上乗せされているだけなので、クルマ自体に変化があるわけではありません」

 トヨタのミニバン「シエンタ」の「G(ハイブリッド仕様)」グレードでは、通常価格は238万320円ですが、沖縄の販売店での価格表には240万4080円と記載されています。メーカーや車種によって違いはあるものの、まさに離島ならではといえそうです。

 ちなみに、沖縄県は輸送費がつく場合がある一方で、クルマの維持費の面では有利なことも特徴です。

 任意保険は地域によって保険料が異なりますが、沖縄県は他の都道府県と比べても保険料が安いことで知られています。

 安く設定されている理由には諸説ありますが、降雪による事故リスクが低いことや、人口およびクルマの数が少ないことが要因と考えられます。

 また、沖縄県は自賠責保険も安く設定されています。

 ※ ※ ※

 いまより物流が発達していなかった1960年代のクルマの価格表には、東京/名古屋/大阪/札幌/福岡の各地区ごとに異なる金額が設定されていたこともありました。

 その時代と比較すると、現在はほとんどの地域で同じ商品を同価格で購入することができるようになりましたが、地域の特性によっては価格差があるのが現状です。

【了】

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Writer: くるまのニュース編集部

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