新車価格になぜ地域差が? 同一車種でも値段が高くなる理由とは
現代の工業製品は、クルマも含めて量産化されていることが当然となっていることから、同じ仕様のものは同価格で購入できるのが普通です。しかし、地域によっては同じクルマであるにも関わらず価格が高くなる場合があります。なぜでしょうか。
地域によって価格が変わる? クルマの謎
高額商品の代表格ともいえるクルマは、装備やグレードの違いによって、価格は数万円から数十万円ほど変動します。
しかし、新車のなかには購入する地域が違うだけで価格が変化する場合がありますが、なぜそのようなことが起きるのでしょうか。
クルマに限らず量産されている工業製品は、イコールコンディションであれば同じ価格で購入できるのが一般的です。しかし、購入する地域によって価格が異なるということが、クルマでは存在します。なぜ、価格が変化するのでしょうか。
代表的な事例としては、降雪地帯で販売されているクルマで「寒冷地仕様」が標準で装着されている場合に、価格が高くなります。
寒冷地仕様のクルマは、冬季に気温が著しく下がる地域や豪雪地帯において、各機能を十分に使えるように特別な装備が装着された車両です。
クルマによって細かな装備は異なるものの、バッテリーが大容量化されているものや、ワイパーやヒーターなどの信頼性・耐久性の向上が図られているものが多いです。
寒冷地仕様はメーカーオプションで設定されている場合が多いものの、メーカーによっては北海道地区で販売されるクルマには寒冷地仕様が標準設定されており、そういった場合に地域で価格が異なるという現象が起きます。
なお、寒冷地仕様に相当する装備が、全車に標準で装着されているクルマもあります。
三菱「eKワゴン」「eKクロス」では全車寒冷地仕様となっており、装備内容としてはクーラント濃度が50%となっているほか、「ヒーテッドドアミラー」「運転席/助手席シートヒーター」「リアヒーターダクト」「PTCヒーター」が標準となっていることが特徴です。
eKワゴン/eKクロスと基本設計を共有する日産「デイズ」の2WD仕様では、寒冷地仕様は2万4840円(消費税込、以下同様)のメーカーオプション設定とされています(4WD仕様は標準)。こういった点から、装備の有無に関してはメーカーによる考え方の違いがあらわれているといえます。
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