SUVブームには共通点が存在? 平成の終始にあったクルマのブームが似て非なる理由とは

過去に、日本では「四駆ブーム」「RVブーム」というものがありました。そして、いまではそれが多様化するライフスタイルに合わせる形で「SUVブーム」に進化しています。この両者のブームにはどのような共通点と相違点があるのでしょうか。

人々の「自然回帰」が両ブームの陰にあり

 日本の市場では、軽自動車、コンパクトカー、ミニバンが人気です。それらを追いかけるように、SUVも年々販売台数を伸ばしています。

 巷では、「SUVブーム」などといわれ、世界中の自動車メーカーから多様なSUVモデルが登場しています。しかし、約30年前にも同じような「四駆ブーム(RVブーム)」というものがありました。当時と今ではブームに、どんな共通点と違いがあるのでしょうか。

1970年の登場から半世紀経っても人気のスズキ「ジムニー」

 最近は、街中のいたるところで「SUV」を見かけ、国内ではミニバンに続く販売台数を記録。世界の市場を見ても、SUVは非常に好調です。

 そんな好調な「SUVブーム」から約30年前の80年代から90年代初頭。バブル期の日本で巻き起こったのが「四駆ブーム」です。日産「サファリ」や三菱「パジェロ」、トヨタ「ランドクルーザー」、いすゞ「ビッグホーン」といったクロスカントリー4WDに乗ることがステイタスとなり、日本市場はさまざまな四輪駆動車で溢れかえりました。

 このブームをけん引したのは、「パリ・ダカールラリー(現ダカールラリー)」と「オートキャンプ」でした。世はバブルの真っ只中。いかに人と違うライフスタイルを送るか、お金では買えない価値を得るかというユーザーのニーズにおいて、冒険や自然回帰といったイメージがマッチングしたのだと思います。

 四輪駆動車はもともと作業車でしたが、この頃から急速に乗用車化の道を進みます。当時一大ブームを起こしたパジェロやランドクルーザーもそうしたクルマで、1・4ナンバーのバンから3・5ナンバーのワゴンへと進化。また、節税目的の8ナンバーベッドキットなども流行しました。

 悪路走破性に特化し、舗装路では運転しづらさもあった四駆は、動力性能や操縦安定性の向上も追求され始め、やがてトヨタ「ハイラックスサーフ」や日産「テラノ」のようなSUVや、ホンダ「CR-V」を代表とするライトクロカンが生まれます。

 よく「憎まれっ子世にはばかる」といいますが、四輪駆動車は傍若無人な走行による環境破壊やディーゼルの黒煙(Nox)問題、さらにはバブルの崩壊が要因となり、ブームの主役をステーションワゴンやミニバンへバトンタッチ。「四駆ブーム」は「RVブーム」へと看板を掲げ直し、90年代半ば頃まで続きます。

 その後、2000年代には四輪駆動車やSUVは影の薄い存在となっていましたが、そのなかでいくつかモデルがその灯を次世代に繋ぎます。それは、トヨタ「ハリアー(RX300)」、BMW「X5」、ポルシェ「カイエン」です。

 高級SUVというキャラクターは、経済が上向きだった北米で人気を博し、アッパークラスのユーザーに支持され続けました。セダンやステーションワゴンの後部座席よりも快適な居住性を持つSUVは、こうした富裕層の足として人気を博し、次第に復権していきます。

 さらには、フォルクスワーゲン「クロスポロ」やスバル「レガシィ アウトバック」といったクロスオーバー車にもスポットが当たり、再び十分なロードクリアランスを持つクルマが人気をえます。近年では、高級車ブランドからも続々とSUVが登場するなど、かつては「異端児」的な扱いだったSUVは、スタンダードなカテゴリーになっていくのです。

 その後もマツダなどは、セダンやミニバンなどのラインナップを大胆に整理し、SUV中心の戦略に舵を切り直しました。マツダの関係者は、今回のSUVブームについて、次のように説明しています。

「かつての四駆ブームがそうであったように、今回もアメリカからの影響が強く見られます。アメリカではかつての四駆ブームのときに子どもあった人が大人になり、楽しく過ごした四駆との思い出を再現すべく、またSUVに乗る人が多いと聞きます。

 日本でもこれと似ており、昔四駆に乗っていた方やそのお子さんだった方が、SUVでアウトドアレジャーを楽しんでいるようです」

懐かしき「四駆・RVブーム」から「SUVブーム」のクルマを画像で見る(31枚)

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