生誕から丸30年! スバル「レガシィ」の時代に合わせた進化を振り返る

1989年(平成元年)に登場したスバル「レガシィ」。誕生から30年を迎えましたが時代や主力市場に合わせた進化をしてきた車種でもあります。誕生当時はどのように異なっていたのでしょうか。

スバルの躍進を支え続けてきたレガシィの歴史とは

 平成のスタートとほぼ同時に登場したスバル「レガシィ」の最新モデルが、2019年2月のシカゴモーターショーと同年4月のニューヨークモーターショーで公開されました。

 7代目となったレガシィですが、4代目までは現在とかなり違ったコンセプトを持つクルマでした。どのように違ったのか、歴代レガシィを振り返りつつ紹介します。

スバル 6代目レガシィ(B4)

●初代モデル(1989年1月登場)

 スバルは1980年代ごろ、当時主力だった「レオーネ」の旧態化などにより経営不振に陥っていました。このピンチを切り抜けるべくレオーネの後継車として登場したのが、文字通り社運を賭けて車体、エンジンともに新たに開発された初代レガシィでした。

 初代レガシィはセダンとステーションワゴンという2つのボディを持ち、セダンはターボエンジンを搭載するスポーツモデル「RS」が10万km耐久走行の国際記録を樹立しました。またWRCにも参戦し、インプレッサにバトンタッチする寸前のイベントで1勝しています。

 ステーションワゴンは、当時ワゴンタイプのクルマに「商用車」のイメージが強かった当時の日本において、ワゴン車にスタイリッシュなイメージを与えることに成功し、ピンチに陥っていたスバルの再建、復活に大きく貢献しました。

●2代目モデル(1993年10月登場)

 2代目レガシィは初代モデルを正常進化させるかたちで開発された車種です。なお、現在も販売されている「アウトバック」が加わったのは2代目モデルで、当時日本では「グランドワゴン」と呼ばれていました。

 初代から人気車だったレガシィの人気がさらに高まるきっかけとなったのが、1996年に行われた2代目モデルのビッグマイナーチェンジでした。

 この改良では見た目こそそれほど変わらなかったもののエンジンが大幅に改良され、とくにMT車に搭載されるターボエンジンは当時の自主規制だった280馬力を2リッターエンジンで初めて達成。さらに、トップグレードだったステーションワゴンの「GT-B」とセダンの「RS」は高性能なビルシュタインダンパーを装着するなど、走りの性能も大幅に向上しました。

●3代目モデル(1998年6月登場)

 3代目レガシィも、初代モデルから続くキープコンセプトで登場しました。

 大きな話題としては、セダンに「B4」というサブネームがついたこと、モデル途中から大型タイプとなる6気筒の水平対向エンジンが登場したこと、北米仕様にピックアップトラックタイプの「バハ」があったことなどが挙げられます。

●4代目モデル(2003年5月登場)

 レガシィは4代目モデルで3ナンバー化という大きな勝負に出ます。3代目モデルまで5ナンバーサイズを守ってきたレガシィでしたが、4代目モデルでは側面衝突への対応などのため3ナンバーサイズに拡大されました。

 しかし、拡大したとはいえ全幅は1730mmと日本でも使いやすい範囲に抑えられたうえに、最小回転半径はむしろ小さくなったくらいで、日本におけるジャストサイズだったといえます。

 また、内外装にアルミパーツを多様したほか、質感の向上も図られました。その結果、非常にお金の掛かったクルマとなったのですが、販売価格は3代目モデルとそう変わらないうえに、クルマとしての出来も良かったことから4代目モデルはスバルとして初となる日本カーオブザイヤーを受賞しました。

見た目も大きく進化! 写真で見るレガシィの進化(17枚)

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