初の3割割れ「5ナンバー車」 軽と3ナンバー車へ二極化する日本の新車市場
「5ナンバー車」にせまる軽自動車市場
「5ナンバー車」の減少は、人気の軽自動車も影響しています。その理由は、「5ナンバー車」より、購入金額、税金、維持費といったお金の面やボディサイズが小さいことです。
2018年の軽自動車販売台数は、2017年と比べて3.6%増の約150万台と2年連続で増加しています。とくに、ホンダの「N-BOX」は乗用車の販売台数上位を死守し、人気のモデル。
また、軽自動車には、『手軽さ』という最大のセールスポイントがあり、その流れで近年のアウトドアや車中泊といったブームに便乗した新型モデルが発売されるほどです。
こうした背景について、3ナンバー化した「インサイト」や人気軽自動車の「N-BOX」をラインナップにもつ、ホンダディーラーのスタッフは次のように話します。
「以前までは、『5ナンバー車』は販売面でも主力でした。しかし、軽自動車人気が出ていくにつれて、『5ナンバー車』の需要が軽自動車に流れていと思います。また、全体的にクルマの大型化が進むことで、昔よりも『3ナンバー車』が一般化して、“大きい”というイメージを持たなくなったというユーザーもいます。
それには、クルマの死角をカバーするカメラやセンサーの標準化も影響しており、クルマが運転しやすくなったという点も大きいです」
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誰もが手の届きやすい「軽自動車」と、サイズも大きく高級感あるクルマが多い「3ナンバー車」。クルマ業界以外においても、最近は『中途半端なもの』が淘汰される傾向にあります。「軽自動車」と「3ナンバー車」に挟まれ、現代の「5ナンバー車」は中途半端なサイズになってしまったのかもしれません。
今後の国内市場では、多様化するニーズに応える施策をしつつ、さらなる二極化にも対応したモデルが生き残るのかもしれません。
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