これまでのホンダのハイブリッドとは一味ちがう! 新型「インサイト」はどう生まれ変わった?
3代目となるホンダ「インサイト」が2018年12月に登場しました。セダンとして生まれ変わった新型「インサイト」は、どのようなクルマに仕上がっているのでしょうか?
セダンとして再登場したホンダ新型「インサイト」
アルミフレームの2シーターという、特別なクルマだったホンダ初代「インサイト」が1999年に登場してから、ホンダのハイブリッド車の歴史が幕を開けました。
2009年に登場した2代目「インサイト」は、フレンドリーなデザインと価格で、我慢するエコではなく、楽しめるエコドライブを広く普及するために生まれたハイブリッド車だったといえるでしょう。
そして、そこら中でハイブリッド車が普通に走り回る時代となった今、全面刷新して登場した3代目となる新型「インサイト」は、いったいどんな使命を受けたクルマになっているのでしょうか。
まず外観は、クルマの基本形であるセダンを選び、落ち着きと色気のあるデザインが与えられています。先に登場した北米仕様と同じフロントマスクではなく、日本仕様は刀身をイメージしたグリルが特徴的な専用デザインとなっています。
内装は、座った瞬間にホッとするようなエレガントな空間です。とくに目を惹くのは、インパネの多くの面を覆っている、ミシンによる縫製と手張りで丁寧に仕立てたソフトパッド。ボタン式のシフトを採用するなど、突起物のないスッキリと整理されたスイッチ類や収納スペースと相まって、上質な印象を強めています。
シートは、「コートの襟を立てたような」と開発者が言うように、とてもカッチリとして大きなもの。ほどよく身体にフィットする感覚が心地よく、頭上スペースにもゆとりがあるので、リラックスした座り心地です。
サイズ的には、先代よりも座面を30mm、シートバックの高さを50mm延ばし、肩まわりのサポート部はゆったり感を高めるために薄型化。後席からの視界をなるべく邪魔しないようにデザインされたそうです。
荷室の使い勝手が大きく向上し、長い荷物も積み込める
そしてその後席はと言うと、先代までは荷室下にあったIPU(インテリジェントパワーユニット)が座面下に配置されたとは思えない、厚みのあるクッションで座り心地は上質。ドア開口部のルーフ部分が低めなので、乗り込む時に頭をぶつけないように気を使ったものの、乗り込んでしまえば足元も広く、視界も開けていて気持ちのいい空間となっていました。
また新型インサイトは、荷室下のIPUが移動したことで、トランクスルー機能をはじめとする荷室の使い勝手が大きくアップしたこともトピックです。
荷室そのものの広さも最大幅が1380mm、床面長が1000mmと大きく、後席が6:4分割で前倒しできて長い荷物の積み込みもできるようになりました。
これなら、子どものいるファミリーが買い物やレジャーへと出かけるのも難なくこなせそうです。