シンプル・イズ・ベストな選択 100万円台前半のベーシックカー5選
いま、日本でもっとも売れているクルマは軽自動車ですが、いざとなったら5人乗れて実用燃費もよいコンパクトカーのニーズも、まだまだ健在です。そこで、100万円台前半で販売されているベーシックなコンパクトカー5車種をピックアップして紹介します。
100万円台前半で販売されているベーシックカー5選
日本のモータリゼーションは1960年代後半に始まったといわれています。1968年に東名高速道路の開通し、本格的な「高速時代」に突入したことで国産車の性能もどんどんよくなっていきました。
1970年代になると一般的な家庭でもマイカーを持つことが急速に広まり、その頃もてはやされたのが「大衆車」と呼ばれるクルマです。
大衆車の代表格はトヨタ「カローラ」、日産「サニー」でしたが、1972年にホンダ「シビック」が発売されると、FF2ボックス車の優れたパッケージングが認められ、各社が追随し現在のコンパクトカーへとつながっていきます。
いまは軽自動車が大いに売れていますが、いざとなったら5人乗れて実用燃費もよいコンパクトカーのニーズも、まだまだ健在です。
そこで、100万円台前半で販売されているベーシックなコンパクトカー5車種をピックアップして紹介します。
●ダイハツ「ブーン」
トヨタとの共同開発で誕生したダイハツのベーシックカー「ブーン」(トヨタ「パッソ」は姉妹車)は、最廉価グレードの「X」が117万7200円で販売されています。
先進安全装備の「スマートアシストIII」を装備しても124万2000円と、大いに魅力的な価格です。
エンジンは全グレード共通の1リッター3気筒でCVTが組み合わされ、出力は69馬力しかありませんが車重が910kgと軽量なこともあり、街なかではストレスなく走れるでしょう。
全グレードとも必要なものはひと通り揃っており、オーディオかナビの取り付け程度で、普段使いにまったく問題ない装備内容です。
燃費はJC08モード(以下同様)で28km/L(2WD)と、モーターアシストなしでもとても良好です。ちなみに初代「プリウス」は10・15モードで28km/Lでしたので、スペックでは「ブーン」の方が低燃費です。
●スズキ「イグニス」
360cc時代の軽スペシャリティカー、スズキ「フロンテクーペ」をオマージュした個性的なデザインが好評の「イグニス」は、今回の5車種のなかで唯一全グレードともモーターアシスト走行が可能なマイルドハイブリッド車です。
価格は「HYBRID MG」で138万2400円、これに先進安全装備の「デュアルカメラブレーキサポート」やカーテンエアバッグなどを装備する「セーフティパッケージ装着車」でも147万9600円で販売されています。
エンジンはこのクラスでは数少ない1.2リッターの4気筒で91馬力を発揮。これに3.1馬力のモーターが組み合わされます。
スズキの軽量化技術が惜しみなく投入されたボディは、わずか850kg(2WD車)しかなく、28.8km/Lというクラストップの低燃費に寄与しています。
また、軽量なことは「走る・曲がる・止まる」というクルマの運動性能の向上にも有効です。