道路の表示や横断歩道はいつ誰が塗り直す? 剥がれ具合の意外な判断基準とは
5段階評価で補修の可否を判断することも
補修の可否については各都道府県警によって一定の基準がないとのことでしたので、道路標識・路面標示を含む建設技術者の人材育成を目的として設立された「一般社団法人 全国道路標識・標示業協会」の技術部にもお話を聞きました。
──路面標示や横断歩道など、補修の周期などはあるのでしょうか?
路面標示について、その補修周期は決まっていません。なお、道路管理者の発注する路面標示は「区画線」と呼ばれ、公安委員会が発注する路面標示は「道路標示」と呼ばれています。
──周期が決まっていない場合、補修が必要と判断する基準や指標はあるのでしょうか。
当協会では、その基準作りを行なって発注者に提案していますが、一般的には年に一度が標準で、発注元の予算状況によって異なります。
──基準や指標がある場合、たとえば劣化度合いなど何段階ありますか。
当協会では5段階で評価するよう提案しています。実際にその判断をするのは、管理する役所ということになり、補修費用は各道路管理者および都道府県警察で負担します。
──補修を行なう作業者の選択基準などはあるのでしょうか。
路面標示施工技能士がいる専門工事業者が作業を行なっています。交通量の多い場所は安全を確保するために交通誘導員を配置して施工します。また、路面標示は工作物ではないことから道路占用は不要です。
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回答いただいた内容をまとめると、路面標示の補修周期はとくに定められておらず、目視によって劣化が認められた場所から、管理者の予算に応じて作業を行なうようです。
日常的に利用している道の道路標示で、視認しづらい場所があれば道路管理者や最寄りの警察に相談してみるのも良いかもしれません。
【了】