なぜ追い越し車線が一番混雑?「あおり運転」を自ら招いてしまっている人が多い?
年末の交通量少ない時間帯に関越道を走ってみると酷いことになっていました。「あおり運転」が大きな話題となった2018年。あおり運転は、たしかにいけない行為ですが、ドライバーが自ら招いてしまっていることも多いかもしれません。
道交法は「交通の安全と円滑な流れ」が基本理念。しかし最近は…
「あおり運転」が大きな話題となった2018年。あおり運転は、たしかにいけない行為ですが、ドライバーが自ら招いてしまっていることも多いかもしれません。年末の交通量の少ない時間帯に関越道を走ってみると酷いことになっていました。3車線あるうち1番左側の走行車線は走っている車両はほとんど無く、中央車線も車両はポツポツ状態でした。
しかし、そんな状態にもかかわらず、1番右側の追い越し車線に車両が一番多く、時速80から95キロくらいで流れています。左車線はまったく走っていない状況ですから、絶対的な交通量からすれば少ないです。なぜこのような状況になってしまっているのでしょうか。
1番左側の走行車線をクルーズコントロールを使い制限速度の100km/hで走っていると、結果的にもっともスムーズでした。追い越し車線を見ると、流れが滞っている先頭に、必ずといってよいほど先行車がいないのに追い越し車線を走り続ける無神経な車両がいます。この後ろに10台以上の車列が出来ていました。このようなまわりを見ない無神経な車両は、今までなら元気な人がプレッシャーを掛け、どかしていたかもしれません。
しかし、今や少しでも車間を詰めると「あおり運転」というレッテルを貼られてしまう。年末年始は善良なドライバーの比率が高いため、皆さん苛立ちを感じながらも追い越し車線をノンビリ走るクルマに従わなければなりません。
道路交通法の基本理念は「交通の安全と円滑な流れ」なのですが、最近この2つを同じに扱わなくなってきました。
たとえば横断歩道。「安全」を最優先したら、どんなにノンビリ歩いても良いのです。開き直れば横断歩道でスレ違った知人と立ち話したって「歩行者優先だ!」と言い張れてしまいます。
しかし道交法では「安全」と同列に「円滑な流れ」を扱っています。横断歩道では交通の流れを乱すことも道路交通法の概念に反する行為とされるのです。