待ち時間や所要時間を表示 進化したバス停を支えている最新技術とは
どうやってバスの到着時間を表示させているのか
では、バスの到着時間はどのように計測されているのでしょうか。東京都交通局にうかがいました。
──バスの到着時刻はどのように計測されているのでしょうか。
バスの到着時刻の計測に関しては、バス車内にGPSとFOMA携帯電話網を備えた「車載装置」が搭載されています。また、この車載装置はバスのドアとも接続されており、ドアが開閉された時間が分かるようになっています。
車載装置はバスの運行中、常に位置情報を測位して停留所への離接時に情報をセンターサーバーに送信しています。あわせて、バスの扉を開閉した時にも、情報をセンターサーバーに送信しています。
──計測した位置情報などから、どのようにしてバスの到着時刻を割り出しているのでしょうか。
車載装置から送られる情報を総合的に判定して、バスの到着時間を予測しています。
たとえば、前の停留所を出発した実際の時間と過去に当該停留所間を通過した車両の平均時間をもとに、停留所間の走行「予測」時間を算出しています。なお、単純平均ではなく、より直近の時間を重視した加重平均となります。
この「予測」時間を、さらに後着車両の到着予測時間などに利用しています。
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都営バスではWEBサイト「都バス運行情報サービス」にてパソコン、スマートフォン、携帯電話向けに接近情報を発信しています。また、広告宣伝、特撮ヒーローやアニメキャラクターなどのデザインがあしらわれた「ラッピングバス」を検索する事もでき、バスの撮影や乗車を趣味とする人、アニメキャラクター好きの人にもうれしいサービスが存在します。
このようなバスロケーションシステムの導入が日本各地で行われており、大手をはじめ多くのバス会社がインターネット運行情報を提供。会社独自のアプリ提供や各社を横断して利用できるバス運行情報アプリも多数存在しています。
また大阪府の「南海バス」では、スマートフォン用のアプリのほかにメールアドレスを登録することで、指定したバス停の最大5個前のバス停に到着した際に接近案内をメールで送信してくれるサービスもあります。
しかし、これらのバス位置情報や到着時刻は、あくまで目安で到着「予想」時刻となっており、「過信せずに余裕をもって出かけて欲しい」と、各バス会社はアナウンスしています。
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