明確なルールはない… 高速道路マナー違反減らない現状 渋滞時の「SA/PA通り抜け行為」「優先駐車枠占拠」
渋滞時にSA・PAを通り抜ける行為や障がい者用駐車スペースを健常者が占拠するなどの行為は交通マナー違反です。正しいマナーは、スムーズな利用に繋がります。
自分勝手なマナー違反行為は周囲の迷惑です
高速道路を走行していると迷惑な運転や駐車をする人に遭遇することがあります。渋滞時にSA・PAをそのまま通過する行為や障害者専用駐車スペースの健常者による利用などです。
正しくマナーを守っている人にとって不快な気分となる行為ですが、実際にはどのような影響があるのでしょうか。
東名高速や中央高速を管理するNEXCO中日本は、「SA・PA内の車道は、休憩施設をご利用いただくための連絡路ですので、渋滞回避を目的とした通行はご遠慮いただきたいと考えております」と話します。
一部のSA・PAでは、場内駐車スペース入口に直進防止のポールや障害物を設置するなど、そのまま通り抜けることを防ぐ対策を実施。
では、このような行為は罰則の対象になるのでしょうか。警視庁は「高速道路のSA・PA通行方法には、明確なルールは存在しません。しかし、悪質的な行為については別の違反行為に該当する可能性もあります」と説明します。
渋滞時にSA・PAを通り抜ける行為は、一見ショートカットした気分になりますが、SA・PAを利用する人への妨げとなるほか、再合流する際も渋滞列に合流するため、本線をそのまま走行したほうが早かったということも。
また、同じようなマナーに関する部分で、SA・PA内の障がい者用駐車スペースを健常者が利用する行為があります。これに対してNEXCO中日本は、「とくに、法律上の規定はありませんが、車椅子を利用される方や高齢者、妊産婦、怪我をされている方など、歩行が困難なお客さまが安全に休憩施設をご利用いただける目的で障がい者用駐車スペースを設置しています。
そのため、お客さま(健常者)の駐車はご連慮いただきたいと考えております。また、駐車枠での自動音声による呼びかけやポスター、『高速道路マナーガイド』と題してパンフレットやWebサイトなどで、引き続き駐車マナーの啓発に取り組んでまいります」と話しています。
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