後続車に「迷惑」との声多いリアフォグランプ、本来どんなときに使う? なぜ晴天夜間で点灯する人が?
リアフォグランプを意図的に点灯させている?
前出のとおり、リアフォグランプは本来、大雨や濃霧といった視界不良時の使用が想定されています。なぜ晴天夜間にも付ける人が少なくないのでしょうか。リアフォグは保安基準で、点灯条件や消し忘れの防止に対して次のように規定されているにもかかわらずです。
まず、リアフォグは前照灯またはフロントフォグ点灯時にのみ点灯でき、かつリアフォグだけ独立して消灯できる構造でなければなりません。そして、前照灯やフロントフォグが消灯している状態で、テールランプが点灯しているときにリアフォグが点灯しないこと、さらにテールランプ消灯後に再び前照灯やフロントフォグを点灯させても、リアフォグはそれに連動して自動点灯しない構造とされています。
また、リアフォグのスイッチをONにしたまま、エンジンを停止した状態で運転席の扉を開けると、アラームが鳴ることも規定されているのです。
たとえば、マツダではハンドルから伸びるランプスイッチの根本側に、フロントおよびリアのフォグランプスイッチが同一軸上に設定されています。OFFからひとコマ回すとフロントフォグが、もうひとコマ回すとリアフォグを点灯しますが、リアフォグの位置に回したあとは、フロントフォグの位置まで自動で戻るようになっています。
フロントフォグはONの位置で固定できるので、(前照灯、スモールランプなどの)ランプスイッチを「オート」にしていれば、暗くなったら自動的にフォグランプも点灯し、ドライバーがそれに気づかないケースもあるでしょう。しかしながらリアフォグは、保安基準に適合しない改造でない限り、ドライバーの意思に応じて点灯する構造になっているのです。
フォグのスイッチを回しすぎたために誤って点灯することも考えられますが、フロント、リアとも、点灯状態はドライバーに表示されます。フロントフォグのインジケーターは、地面を照らすやや下向きの光線が、リアフォグのインジケーターは水平な光線が描かれています。
【了】