どこまで伸びる新東名? 日本の大動脈「東名」を支える経済効果とは
新東名の完成予定はいつ?
日本交通網の要となる「東名」をサポートする新東名はどのような経緯で誕生し、今後はどこまで繋がるのでしょうか。新東名の開発背景について、管理・運営を行うNEXCO中日本は次のように話します。
――新東名高速道路の計画背景を教えてください。
新東名の開発計画は、東名の渋滞緩和や物流効率の向上などを目的に計画されました。もともとは、第四次全国総合開発計画(1987年6月閣議決定)や国土開発幹線自動車道建設法の改正(1987年9月)において基本計画が策定され、建設省(現国土交通省)において必要な調査を行い、関係行政にて環境影響評価や都市計画が決定。
その後、整備計画が策定され、旧日本道路公団が国土交通大臣から施行命令(秦野~御殿場は「事業許可」)を受け、以降建設事業を推進してきた路線です。2005年10月の旧日本道路公団民営化以降は、NEXCO中日本が建設事業を引き続き担当しています。
――現在の状況や完成後の交通渋滞による渋滞緩和の目標を教えてください。
2020年度目標で進めている伊勢原北から御殿場の開通により、海老名南から豊田東間がすべてつながる予定です。開通によって、日本の大動脈である東名高速道路の抜本的な混雑解消や、東名と新東名による交通量分散(ダブルネットワーク化)による信頼性の向上、3大都市圏の連携強化として機能し、社会・経済活動の発展などに寄与するものと期待しています。また、今後の開通予定は以下の通りです。(2018年11月5日時点)
・厚木南から伊勢原JCT(4km):2018年度開通予定。橋梁上部工事が完了した箇所から順次舗装・設備工事を実施。
・伊勢原JCTから伊勢原北(2km):2019年度開通予定。土工・橋梁上部工工事を推進。
・伊勢原北から御殿場JCT(45km):2020年度開通予定。用地取得及び埋蔵文化財調査が完了したところから、順次工事着手。
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風光明媚な海沿いを走り、比較的アップダウンが多い東名に対し、緩やかなカーブや勾配など一定速度で燃費向上も図れる新東名は、全線開通に向け着々と工事が進められており、日本の物流効率をさらに向上させてくれそうです。
【了】