ホンダ新型「シティ」!? “丸目”レトロの「旧車デザイン」&スゴイ「ボディ」採用! 新世代のちいさなハッチバック「SUSTAINA-C Concept」とは
2026年10月13日(火)から10月16日までJapan Mobility Show Bizweek 2026が開催予定です。過去のJapan Mobility Showでは、2023年にホンダが「SUSTAINA-C Concept」を公開していました。これをベースとした市販車は販売されていませんが、その技術はどこへ向かったのでしょうか。
塗装をやめたボディ
2026年10月13日(火)から10月16日までJapan Mobility Show Bizweek 2026が開催予定です。2025年10月に開催されたJapan Mobility Show 2023では、ホンダが「SUSTAINA-C Concept(サステナ・シー コンセプト)」を公開していました。
同車は回収した使用済みアクリル樹脂を再利用した無塗装のボディパネルを採用する四輪電気自動車です。車名は「SUSTAINA(持続可能性)」と「C(コンパクト)」に由来します。
資源の循環利用(リソースサーキュレーション)で地球環境の保護と自由な移動の喜びを両立することを目指し、EGO(やりたいこと)とECO(環境対応)の両立をコンセプトに開発されました。
ジャパンモビリティショの会場では「これって初代シティ?」との声もありました。確かに丸いヘッドライトや直線的なパネル、レッドのボディカラーなどは、1981年登場の「シティ」を思わせるデザインでした。
ただし、ホンダはSUSTAINA-Cを「シティ」として発表してはいません。いっぽう、開発責任者は、シティと「モトコンポ」の組み合わせが企画のヒントだったと明かしています。
ここで鍵となるのが、アクリルをボディパネルへ使う難しさです。アクリルは耐候性と表面の平滑性に優れ、高い発色性と透明性をもつため塗装せずに高いデザイン性を実現でき、従来から自動車のテールライトなどに使われてきました。
いっぽうで使用済み品は分別回収やリサイクルの技術的な難しさから、焼却の際に発生する熱エネルギーの回収・利用にとどまっていました。さらにアクリルは衝撃が加わると割れやすく、車両のボディパネルへ広く適用することが困難だったのです。
そこでホンダは三菱ケミカルとの共同開発で、回収したアクリル材料を新品素材と同等の性能・品質をもつリサイクル材とすることに成功。あわせて水平リサイクル技術の確立と、耐衝撃性と成型性を両立したアクリル樹脂材料の新規開発を進め、アクリルの欠点を克服する活動を続けています。
これらの技術によってリサイクルアクリル樹脂が無塗装のボディパネルとなり、ボディ塗装工程でのCO2排出量の大幅な削減と資源循環を実現。ホンダが掲げる2050年“トリプルゼロ”へ向けた前進と位置づけられました。
塗装レスは、デザインの表現も広げます。平滑性と発色性を活かした彩度の高いボディカラーの採用や、透過性のある蛍光アクリル材の効果的な配置、さらにパネルを成型する過程で発生する樹脂の流れでマーブル模様を表現するなど、アクリル樹脂ならではのデザインが追求されました。

もうひとつの見どころが“スクリーンテールゲート”です。優れた透明性を活かしてテールゲートをスマートフォンの画面のように一枚のパネルとして成型し、その裏側からテールランプなどを透過させます。
テールランプにはMINI LEDディスプレイを活用。ランプとしての機能に加え、映像表現や文字メッセージで駐車中の充電状態を表示したり、周りのクルマとコミュニケーションしたりする、従来にないクルマの使い方の拡張性が提案されました。
いっぽうで、バッテリー容量やモーター性能、航続距離といった数値は示されていません。それでもSNSでは「レトロとモダンを融合させたデザインが良い!」「環境にも優しい素材を使っているのは好感が持てる」といった声が寄せられていました。
その現在地を示すのが、2025年9月に発売された「N-ONE e:(エヌワン イー)」用純正アクセサリーのドアバイザーです。使用済み自動車から回収・再生したリサイクルアクリル樹脂を採用し、ホンダアクセスによると自動車用品業界で初の事例です。
これはホンダ、北海道自動車処理協同組合、三菱ケミカルの3社が、異物の混入を防ぐ回収方法とバージン材同等の再生化技術を確立した成果です。
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サステナ・シー コンセプトが差し出したのは、速さや航続距離の数値ではなく“クルマの作り方”そのものの提案でした。塗装をやめる、素材を回して使う、そのうえで色や模様まで楽しむ。
鮮烈なレッドをまとったあの1台は市販されていませんが、掲げた再生アクリルの水平リサイクルは、身近な純正部品という形ですでに現実のものとなっています。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。






























































