ホンダは新型CR-V好調も来春発売のトヨタ新型RAV4に戦々恐々… 復活SUVの2台は早くも火花
日本国内で販売を開始してから、わずか2か月で約6400台の受注を記録した新型CR-V。ヒットに沸くホンダですが、この状況も来年春には変わるかもしれません。SUVの強力なライバルが登場するからです。
発売前から火花散らす「ホンダ vs トヨタ」の復活SUV
新型CR-Vの日本でのヒットは、ホンダにとっては間違いなく胸をなで下ろす状況であるに違いありません。月販目標台数1200台のところを、わずか2か月で6000台以上の受注を達成したからです。
2年前、ホンダは国内での不振を理由に、CR-Vの販売を打ち切りました。世界戦略車であるCR-Vは、その後も6代目(現行型)にスイッチして海外での販売が続けられましたが、日本のユーザーはニュースでそれを聞くだけでした。
ご存じの通り、この2年間のホンダはSUVのシェアを小型クロスオーバー車である「ヴェゼル」のみでカバーし、CX-5やエクストレイル、フォレスターといった競合がひしめくCセグメントSUVの市場は横目で見続けてきました。
海外においても、現行の新型CR-Vの評価は高いものです。とくに北米と中国市場での成功は著しく、デビューからの2年間で北米:40万台、中国:20万台という十分すぎる実績を上げています。
その要因をホンダはどう分析しているのでしょうか。ホンダ広報部は「力強いデザインと使い勝手の良さ」と言います。まず使い勝手という点で考えれば、室内の機能は平凡ですが、このサイズで3列シート仕様を設定しているのは、ライバルに誇れるアドバンテージです。
ですが、3列シートのニーズがそれほど高くない北米市場で、40万台ものヒットを飛ばしているのは、別の理由からではないでしょうか。CR-Vの開発者のひとりは次のように語っています。
「CR-Vは従来、アメリカでは“ママのクルマ”と言われてきました。運転しやすいサイズもですが、デザインが女性的と捉えられていたのです。ですが、現行型はフロントやサイドのデザインを力強くしたことで、男性ユーザーからも高評価を得ています。中国市場ではアメリカよりもさらに力強いデザインが好まれる傾向があり、現行型はその点で2つの市場にうまくマッチしたのではないでしょうか」(ホンダ新型CR-Vの開発者)