約136万円! 新型「“6人乗り”コンパクトカー」が凄い! 四角いボディに「観音開きドア」&“対面シート”採用! メキシコ政府公認の「オリニア・ウノ」に注目!
家族で使うクルマには、日常の扱いやすさと多人数で出かけられる実用性の両立が求められます。そんななか、メキシコ政府が開発を進める「Olinia Uno」は、最大6人が乗れる超小型EVながら、都市部での短距離移動に特化したユニークな設計を採用しています。コンパクトさと多人数乗車を両立させる、その独自の発想を詳しく見ていきます。
コンパクトさと多人数乗車を両立する新たな選択肢
これから秋の行楽シーズンを迎えることもあり、家族で使うクルマについて考える機会も増えてきます。
日々の買い物や子どもの送迎では扱いやすさが求められる一方、休日には家族や友人を乗せて出かけることもあり、「大きすぎないのに、必要な人数がしっかり乗れる」という使い勝手は重要なポイントといえるでしょう。
実際、日本市場ではトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」といったコンパクトミニバンが、多人数乗車と取り回しの良さを両立する選択肢として定着しています。
こうした背景を考えると、コンパクトカーと多人数乗車をどのように両立させるかは、日本だけでなく世界の都市交通に共通するテーマといえそうです。
そんななか、メキシコで2026年6月に正式発表された6人乗りの超小型EV「Olinia Uno(オリニア・ウノ)」は、一般的な乗用車とはひと味違ったアプローチで、この課題に挑んでいます。

Olinia Unoの開発を進めているのは、メキシコ政府が推進する国産電気自動車プロジェクト「Olinia(オリニア)」です。
Oliniaは2025年1月にメキシコ政府が正式発表した国産ミニEVプロジェクトで、発表に先立ち、2024年から研究者の招集など関連する準備・研究活動が進められていました。
メキシコ国内で設計、開発、生産までを行うことを目指しており、単なる新型EVの登場というより、同国独自の移動手段を作り出そうとする取り組みといえます。
このモデルが興味深いのは、一般的な乗用車と同じ土俵で性能や快適性を競おうとしていない点です。
メキシコではバイクやモトタクシーが身近な移動手段として使われていますが、雨風への対応や安全性などには課題があります。
そこでOlinia Unoは、一般的な乗用車に対する新たな選択肢というより、そうした小型車両の代替となることを意識し、都市部の短距離移動に必要な機能へ重点を置いています。
ボディは非常にコンパクトですが、車内には3列シートを設け、最大6人が乗車できます。しかも6人乗車時には2列目と3列目が向かい合うレイアウトとなっており、一般的なミニバンとはかなり異なる考え方です。
限られた車体寸法のなかで乗車人数を増やすため、室内を効率よく使うことを優先した設計といえるでしょう。
左右に大きく開く観音開きドアも特徴のひとつです。狭い場所でも乗り降りしやすく、開口部を広く取れるなど、車いす利用者への対応にも配慮されています。
さらに、車いすを搭載する仕様や、大きな荷物を積める仕様にも車内レイアウトを変更することができます。
乗用車、地域交通、配送車など、使い方に応じて姿を変えられる点も、このクルマならではの特徴です。
一方、走行性能は都市型モビリティらしく割り切られています。13kWモーターと14.7kWhのリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを搭載し、航続距離は100km以上とされています。
最高速度は50km/hで、高速道路を使った長距離移動ではなく、市街地や住宅地での日常的な移動を主な用途としています。モーターは防塵・防水性能のIP67規格にも対応しています。
充電は家庭用コンセントから行うことができ、220Vなら約4時間、110Vなら約8時間で充電可能です。さらにNACSポートを採用していることもポイントです。
装備についても7インチセンターディスプレイ、バックカメラ、LEDヘッドライト、フロントディスクブレーキ、Bluetooth 5.0など、日常利用を意識した内容になっています。
日本市場に置き換えて考えると、Olinia Unoのような発想には興味深い部分があります。日本では狭い道路や駐車スペースの問題からコンパクトカーの需要が高い一方、多人数乗車を求めると車体が大きくなりやすいという不利な面があります。
そのため、シエンタやフリードなどのコンパクトミニバンが重要なポジションを担っているのです。
しかし、このOlinia Unoをそのまま日本で販売できるとは限りません。最高速度や安全装備など、日本の道路事情や法規に合わせて考える必要があり、一般的な乗用車と同じ感覚で評価するのも適切ではありません。
それでも、限られたサイズの車体に「人を運ぶ」という機能を集中させた考え方は、今後の小型モビリティを考えるうえで示唆に富んでいます。
価格は15万メキシコ・ペソ(約136万円 ※2026年9月中旬時点)からとされ、既存のEVより低価格な点も大きな特徴です。
生産はメキシコ・プエブラ州で行われる予定で、販売開始は2027年夏からと計画されています。
9月時点ではまだ市場投入前ですが、コンパクトカーと多人数乗車を両立させる新しい方法として、今後どのように評価されるのか注目したいモデルです。
Writer: ナナハチP
2歳でトミカに出会って以来のクルマ好き。現在はライター兼コンテンツクリエイターとして、自動車・グルメ・旅行などを中心に情報発信を行っている。特に愛車や憧れの一台について語り始めると、つい熱が入ってしまうタイプ。




















