「走っちゃダメだと思ってた…」道路に描かれた「謎の斜線ゾーン」通っていいの!? 間違えやすい「道路標示」があった! ドライバーが陥る大きな誤解とは?
道路に描かれた斜線マークには、通れる場所と禁止のエリアがあります。間違いやすい標示の違いと正しい交通ルールを解説します。
道路に描かれた「謎の斜線ゾーン」通っていいの!?
普段、クルマを運転しているとき、消防署や警察署の目の前、あるいは交差点の手前などで、道路に白い斜線が描かれた区画を見かけることがあります。
これは「停止禁止部分」と呼ばれる道路標示ですが、一体どのような役割を持っているのでしょうか。
停止禁止部分は、その名の通りクルマや路面電車、バイクなどが停止することを禁止されたエリアです。デザインとしては、白の外枠の中に白い斜線(シマ状)が描かれているのが特徴です。
警視庁の「交通規制基準」によると、主な設置対象として以下の3点が挙げられています。
・広すぎる交差点で車両の位置が不安定になり、処理能力の低下や渋滞・事故のおそれがある道路
・変形・複雑な交差点で車両の交錯が多く、渋滞や事故のおそれがある道路
・車線減少や道路形状などから、安全かつ円滑な走行を誘導する必要があると認められる道路
具体的には、警察署や消防署など緊急車両が出入りする場所の付近をはじめ、路面電車の進行を妨げやすい場所などで多く見受けられます。

そのため、信号待ちや渋滞でこの区画内に停止しそうになった場合は、あらかじめ手前で車を止めなければなりません。なお、標示の規格は線の太さが15cm、斜線同士の間隔が1.0m~1.5m、内側の斜線の長さが1.0m~1.2mと細かく定められています。
一方で、外枠が黄色で内側にも黄色い斜線が敷き詰められた規制標示は「立ち入り禁止」です。停止禁止部分は「停止」のみを禁じているのに対し、立ち入り禁止区域は車両の「進入」そのものが認められていません。車線が入り組む場所や事故リスクの高いエリアによく設置されています。
さらに、白と黄色の枠線で囲まれ、中に斜線がない標示もあります。これは「安全地帯」と呼ばれるもので、道路を横断する人や路面電車の利用者といった歩行者を護るために設けられています。
立ち入り禁止と同様にクルマの進入は不可ですが、目的が「車両の安全」か「歩行者の保護」かという点で異なります。
また、安全地帯の中に歩行者がいる場合はその側方を通過する際に「徐行」が必要となり(歩行者がいない場合はそのまま通過可能)、この点も立ち入り禁止とは異なるルールです。
このほか、停止禁止部分と似た標示として「導流帯(通称:ゼブラゾーン)」が存在します。国土交通省の基準では「車両の安全かつ円滑な走行を誘導する必要がある場所」と定義されており、主に右折ラインの手前や車線減少の手前など、交通量の多い道路に設置されています。
導流帯はあくまで走行を誘導するための道路標示であり、通行自体が禁止されているわけではありません。したがって、上を走行したとしても違法性や罰則は発生しません。
よくある事例が、右折レーンの手前で早めに進入しようとゼブラゾーン上を走るパターンです。この走行自体は違反ではないものの、「ゼブラゾーンは走ってはならない」と思い込んでいるドライバーが、帯の切れ目から急に車線変更してくるケースもあり、接触事故につながる恐れがあります。
法的な問題はないとはいえ、周囲の意図せぬ挙動によって危険が高まることもあるため、通行する際は周りの交通状況へ十全な配慮が求められます。
それぞれの道路標示は、安全な走行を助け、事故のリスクを低減するために設置されているものです。単にルールとして覚えるだけでなく、その意味を正しく理解してハンドルを握ることが大切です。
Writer: くるまのニュース編集部
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