日本人がデザインした「“MR”スポーツカー」がスゴい! V12エンジン&“真っ黒”ボディにガバッと開く「斬新ドア」採用! 超貴重なフェラーリ「エンツォ」米国オークションでいくらに?
2026年8月14日、米国カリフォルニア州で開催された「ザ・クエイル・オークション2026」で、2003年式フェラーリ「エンツォ」が最高額のロットとなりました。日本人デザイナーが手がけた名車で、今回の個体は米国向けにわずか3台という希少な“黒×赤”仕様です。どのような一台なのでしょうか。
日本人が手がけた“黒いエンツォ”が超高額落札
オークションハウスのブロードアロー(Broad Arrow)は2026年8月17日(現地時間)、米国カリフォルニア州カーメルで開催した「ザ クエイル オークション2026」の公式結果を発表しました。
最高額となったのは、バイヤーズプレミアムを含む1067万5000ドル(約16億9700万円 ※1ドル=159円の為替レート、以下同)で落札された2003年式「エンツォフェラーリ」です。
オークションは2026年8月13日と14日、クエイル ゴルフクラブで開催されました。総売上は9740万ドル(約154億8700万円)、全186ロットのうち159ロットが成約し、成約率は85パーセント。同社にとってモントレー・カーウィークにおける過去最高額の売上となり、登録した入札者は1400人を超えました。
主役となったエンツォフェラーリのシャシーナンバーは「ZFFCW56A130132652」。ボディカラーは希少な「ネロD.S.(ブラック)」で、アメリカ市場向けにこの色で仕上げられたのはわずか12台です。
さらに内装色にロッソのレザーを組み合わせたのは、そのうち3台のみ。ネロのカーペット、ロッソのメーター文字盤、XLサイズのレーシングシートを備え、赤いボディに黒内装という定番の組み合わせを反転させた仕様となっています。

この個体は2026年にフェラーリ・クラシケ認定を取得し、新車時から3人のオーナーに受け継がれてきた履歴が確認されています。走行距離はカタログ掲載時点で1万3268マイル(約2万1350km)で、直近には8万ドル(約1272万円)を超える整備が施されました。
出品はリザーブ(最低落札価格)なし。事前予想の900万〜1100万ドル(約14億3100万円〜約17億4900万円)に対し、会場では複数の入札者による競り合いとなりました。
落札したのは、アメリカの音楽グループ「フエルサ・レヒーダ」のフロントマンであるヘスス・オルティス・パス氏。ブロードアローは、ミレニアル世代の新しいコレクターが落札したことは、コレクター市場の世代交代を示すものだとコメントしています。
エンツォフェラーリは、2002年のパリモーターショーで正式公開されたスペチアーレです。デザインは、当時ピニンファリーナでデザイン部門を統括していた奥山清行氏率いるチームが手がけました。
ボディサイズは全長4702mm×全幅2035mm×全高1147mm、ホイールベースは2650mm、乾燥重量は1255kg。斜め前方へ跳ね上がるドアを備え、車体の中核にはカーボンファイバーとノーメックスハニカムによるモノコックを採用しています。
パワートレインはミッドに積まれる6リッターV型12気筒自然吸気エンジン(F140型)で、最高出力660ps・最大トルク657Nmを発生。変速時間150ミリ秒とされるパドル操作式の6速ギアボックスを介して後輪を駆動し、最高速度は350km/h以上、0-100km/h加速は3.65秒を公表しています。
大きなウイングを持たない代わりに、床下のフラップと可動式リアスポイラー、リアディフューザーが連携。200km/hで344kg、300km/hで775kgのダウンフォースを生み出します。
市販向けの生産台数は、当初計画された349台に追加の50台を加えた399台。「F40」やF50の既存オーナーなど、選ばれた顧客へ案内されました。
さらに2005年には、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世への贈呈用として400台目が製作され、その後チャリティーオークションに出品されています。
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同じモントレー・カーウィーク期間中には、ロッソコルサのエンツォフェラーリが941万ドル(同約14億9600万円)で落札されたとも伝えられており、今回の結果はそれを1割以上上回りました。
創業者の名を冠し、市販向けに399台が生産されたスペチアーレは、23年を経て“1000万ドル超”の領域へ。今回の個体は、米国向け3台のみのネロD.S.×ロッソという仕様に加え、フェラーリ・クラシケ認定と3オーナーの履歴を持ち、1067万5000ドルで落札されました。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。
































