約34年ぶり「MT」復活! 新型「“2人乗り”スポーツカー」世界初公開! 超軽量“カーボン”ボディに「V8エンジン」搭載! 後輪駆動で楽しそうなマクラーレン「McL 6GT」米国で披露
マクラーレンが米国で公開した「McL 6GT」は、創業者が果たせなかったM6GTの市販化構想を現代によみがえらせたコンセプトカーです。市販モデルは2028年登場予定ですが、どのような中身なのでしょうか。
「F1」以来の本格MTが復活!
マクラーレン・オートモーティブは2026年8月14日(現地時間)、米国で開催されたモントレー・カー・ウィーク 2026において、2人乗りスポーツカーのコンセプトカー「McL 6GT(エムシーエル シックスジーティー)」を世界初公開しました。
創業者ブルース・マクラーレンが量産・市販化を構想しながら実現に至らなかったロードカー「M6GT」を現代的に再解釈した1台で、V8エンジンに1992年のマクラーレン「F1」以来となる本格的なMTを組み合わせ、後輪を駆動します。
McL 6GTの原点であるM6GTは、マクラーレン初のロードカーとされるモデルです。1969年にブルースが構想し、Can-Amで成功した「M6A」から生まれました。実際にプロトタイプが製作され、ブルース自身も通勤やレース会場への移動に使用していましたが、250台の生産計画は1970年のブルースの死によって実現しませんでした。
なお2026年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)が、オリジナルのボディモールドや当時の図面、写真資料などをもとに製作したM6GTのワンオフモデルを披露しています。

マクラーレンはMcL 6GTを、既存のコアラインナップや拡張ラインナップの枠を超えた、極めて特別なスポーツカーの基礎となるモデルと説明しています。また、ニック・コリンズCEOはMcL 6GTについて、創業者が完成を望んだ構想に約60年分の革新と情熱を織り込み、現代によみがえらせるモデルと位置づけています。
設計では絶対的な性能数値の追求よりも、ドライバーとクルマの機械的なつながりを重視したとしています。マクラーレンはその感覚を触感的でアナログ、そして深く機械的と表現し、シフト操作やアクセル操作、ステアリング操作で明確な操作感を得られることを狙ったとしています。ステアリングには油圧式を採用しています。
加えて機械式のスイッチ類や、ローレット加工を施した切削アルミ製のコントロール類を採用します。シフトレバーは形状やストロークまで吟味され、立体的な「スピーディキウイ(Speedy Kiwi)」も組み込まれています。
エクステリアは、1960年代のスポーツプロトタイプレーシングカーの造形を現代的に解釈し、M6Aを思わせる低いノーズから特徴的なカムバックテールまで途切れのない流れを描きます。ルーフはリアデッキとエンジンカバーへ自然につながり、キャビンはボディ内部へ組み込まれたような構成です。
エクステリア各部にはM6GTに由来する意匠も採用されています。M6GTのテールランプに着想した“レーシングループ”のモチーフは空気の流れを担う外装構造に組み込まれ、ブルースのM6GTが装着していたナンバープレートは、同系色のグラフィックとして再現されました。
エンジンベイにはブルースのサインが添えられ、燃料フィラーキャップには、マクラーレン最初のロゴから生まれたアイコンであるスピーディキウイがひそかに刻まれています。「マクラーレンシールド」も、ブルースがレーシングカーに掲げたオリジナルを反映した現代的な解釈です。
さらに、M6GTで燃料タンクを覆っていた胴体パネルは、むき出しの金属加工を見せるデザイン要素として生まれ変わりました。ボディカラーはブルース自身のM6GTの赤をモチーフに、21世紀の塗装技術と高メタリック仕上げ、赤の顔料で濃密な発色を実現しています。
インテリアは、ボックスキルティングを現代的に再解釈し、新設計のデジタルメーターはオリジナルが備えていた明快さと情緒的な魅力を受け継ぎます。キャビンにはグロス仕上げのカーボンファイバーが露出しています。
構造の中核となるのは、最新の超軽量カーボンファイバー製モノコックです。ボディワークにもカーボンファイバーを用いて優れたパワーウェイトレシオを追求し、その積層構造はデザイン全体であえて見せる処理としています。
いっぽう、エンジンの排気量や最高出力、ボディサイズや車両重量といった数値は公表されていません。価格も現時点では明らかにされておらず、McL 6GTの市販モデルは2028年に登場する予定です。
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V8エンジンとMT、後輪駆動、油圧式ステアリングを組み合わせ、ブルース・マクラーレンが果たせなかったM6GTの量産・市販化構想を現代に再解釈したMcL 6GT。市販モデルは2028年に登場予定で、価格や詳細なスペックは現時点で公表されていません。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

























