ジムニー、Gクラスに続き「Jeepラングラー」も11年ぶり全面刷新 なぜ今年は本格四駆車が発売ラッシュ? クロカン4WDの新時代へ
DNAを継承しながらも、11年ぶりに大きな進化を遂げた新型「Jeepラングラー」。今回は愛車で旧型を乗り回すオーナーが、どれほど変わったのかをレポートします。
新型Jeepラングラーを新旧比較で徹底解剖「こんなに変わった!」
今年は6月にメルセデス・ベンツが39年ぶりとなるGクラスの全面刷新に続き、7月には20年振りにスズキがジムニーをフルモデルチェンジ。ともに本格四駆として唯一無二の存在となっているモデルが数十年振りに刷新したことは大きなニュースとなりました。そして10月、本格四駆車の元祖ともいうべき存在「Jeepラングラー」もこのたび11年ぶりにフルモデルチェンジを行います。
なぜ、2018年に大中小の本格四駆車が揃い踏みしたのか、各メーカー担当者に聞いてみたところ、「特に狙ったとかいうことはありません。たまたま発売のタイミングが重なっただけです。各社さんの開発状況などわかりませんから(笑)。それにしてもビックリするくらい同じタイミング、まるでサイズの違う兄弟車が登場したみたいですね」と、口を揃えていいます。
それほど本格四駆車が新型投入をするのが珍しい中、同じ年に3車種も続くのは異例のことです。さて今回、日本ではこれから正式に発表される新型「Jeepラングラー」に先行して乗る機会があったので、旧型とも比較しながらレポートしたいと思います。
「過給されているとはいえ、2リッターの小排気量ユニットで重いラングラーが動くのか?」走り出した瞬間に、それがまったくの思い違いだったことに気づかされました。新型Jeepラングラー(JL)に搭載されるエンジンは、2リッターのダウンサイジングターボと、従来のものをリファインした3.6リッターV6、2タイプのエンジンが搭載されています。
排気量だけで考えれば、当然3.6リッターV6の方が走りは力強いと思いがちですが、実は全く異なっていました。そして、3.6リッター車もまた走りがガラリと変わっており、ラングラーというJeepのアイコンモデルが、ついに新時代を迎えたことを実感したのです。
意外に思われるかもしれませんが、SUV全盛期のこの時代において、ラングラーはJeepブランドの中でもっとも売れているモデルです。アメリカの2018年1月から9月まで期間になんと20万台弱も販売し、9月期は過去最高の台数を記録しました。
日本でもDセグメントの輸入SUVカテゴリでGLC、X3に続く3位の売り上げを記録。モデル末期にも関わらず、9か月間で3194台も販売したと、輸入元のFCAジャパンが発表しています。「ラングラーのスタイルは他には存在しない」という同社の自信は、まさしくその通りでしょう。
上陸したばかりの新型ラングラーの試乗会場まで、350kmの道のりを愛車の旧型ラングラー(JK)でドライブ。道中でその○と×を再確認してから、新型との対面となりました。