ディーラーに行かずに複数メーカーは試乗可能? クルマ選びの課題解決なるか 乗り比べサービス「carjany」とは
新車の購入検討時、実際に乗って使い勝手を確かめたいと考える消費者は少なくありません。複数メーカーの乗り比べを可能にするサービス「Carjany(カージャニー)」が展開されています。本記事では、ユーザー向けサービスの内容と、自動車販売業界の課題を解決する独自のビジネスモデルについて解説します。
ディーラーの課題を解決? 独自のビジネスモデルとは
一見するとユーザー課金型のレンタカー事業に近いビジネスのように見えますが、Carjanyのビジネスモデルは全く異なり、自動車ディーラー向けのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の要素を強く持ち合わせています。
ユーザーから徴収する数千円の料金でのビジネス展開ではなく、自動車メーカーやディーラーからの定額の業務委託料によって構成されています。
なぜ、ビジネスモデルが自動車ディーラーと競合しないのかについて渡邊氏は「私たちがクルマを売っていないことが重要なポイントです。販売を始めた瞬間にメーカーやディーラーと競合してしまいますが、我々は中立的な立場でお客様に寄り添いながら、自動車ディーラーのパートナーとして、彼らの営業上の課題解決を図るポジショニングを強く意識しています」と語ります。
このBPOモデルが成立する背景には、自動車ディーラーが抱える課題があります。
渡邊氏はディーラーの現状について「自動車販売業界は採用難や業務の多様化などにより現場のリソースが足りなくなる一方、クルマは高度化し、やらなければならないことは増えています。すべて自前でやるのは難しいという課題認識の中で、私たちは試乗業務を中心にディーラーの営業業務の効率化をご提案しています」と説明します。
最近では、ディーラーから「展示会」に関する代行要望も寄せられているといいます。
通常、ディーラーが独自にショッピングモール等で出張展示会を開催する場合、多大なコストやスタッフを派遣する手間が負担となります。
Carjanyを活用すればこれらの負担が軽減されるだけでなく、ユーザー側にとっても、単一ブランドの展示会とは異なり、その場で他社モデルと実際に比較検討ができるという大きなメリットも生まれているようです。

Carjanyのスタッフは、自動車ディーラーでの勤務経験者を基準に採用されています。
複数ブランドの情報を横断的に共有し、顧客の声をベースに対応するノウハウを蓄積しています。
渡邊氏は「中立的な立場でお客様と接する中で蓄積されたノウハウは、ディーラーからすると喉から手が出るほど欲しいノウハウです」と語るように、自社ブランドしか知らないことが多いディーラーに向け、Carjanyがお客様の声をベースとした接客研修を実施し、ディーラーの提案力向上のサポートをすることも。
また、平日の車両が空いている時間帯に、ディーラーの営業スタッフへサービスを無償提供し、他社の車両に乗り比べる機会なども創出しています。
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現在は関東および関西の約40箇所で事業を展開しており、数年以内に全国へ広げる計画です。また軽自動車や高級車へのラインナップ拡充も検討されています。
渡邊氏は、ユーザーと自動車ディーラー双方に価値提供をしながら、「第三者的・中立的(フラット)」な立ち位置からプラットフォームを構築することがビジネスモデルの最も重要なポイントであると繰り返し強調します。
市場が成熟した自動車販売市場では困難な「ブランド横断」の取り組みを第三者として支援するとともに、特定のメーカーやモデルへの肩入れを行わない「顧客ファースト」の姿勢を徹底することで、ユーザーが心から納得してクルマを選べる環境の提供を目指してるといいます。
Writer: くるまのニュース編集部
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