ホンダ斬新「“3列6人乗り”ミニバン」がスゴイ! 全高1.5m“背の低~い”ボディに「ガバッ」と開く「画期的ドア」採用! スポーティな走りと“低燃費”を諦めない「スカイデッキ」に注目!
かつてホンダが「東京モーターショー2009」に出展した「スカイデッキ」は、全高1500mmという低い車体に6人分の席を収めた意欲作でした。低全高と多人数乗車を両立したこの1台は、どんな中身だったのでしょうか。
ホンダ斬新「“3列6人乗り”ミニバン」がスゴイ!
ホンダはかつて、全高1500mmという低いボディに3列6人乗りのシートを収めたハイブリッドのコンセプトカー「SKYDECK(スカイデッキ)」を披露しています。
ホンダが「6人乗りのマルチパーパス・ハイブリッドモデル」として提案した一台でした。
舞台は2009年10月に千葉県・幕張メッセで開幕した「第41回 東京モーターショー2009」です。
同じブースでは、ハイブリッドスポーツ「CR-Z CONCEPT 2009」も出展されました。ハイブリッド車を中心に据えた四輪展示のなかで、多人数乗車と高いユーティリティーを提案したのがスカイデッキです。
開発のテーマは明快でした。ホンダは「何かを妥協するクルマ選びをなくしたい」とし、ハイブリッドカーの基準をもっと自由に広げたいという想いから生まれたと説明。年齢やライフスタイルにしばられず、多人数の移動にも趣味の道具を積んでの移動にも応える、これまでになかったハイブリッドカーの提案という位置づけでした。

エクステリアのキーワードは「スポーティ&クリーン」。ロー&ワイドな骨格を活かしたダイナミックな造形は、空力を最大限に利用できる機能美のあらわれとされます。流れるようなワンモーションフォルムとガラス面を贅沢に使うことで、爽快な印象を生み出していました。
ボディサイズは全長4620mm×全幅1750mm×全高1500mm、ホイールベースは2885mmです。ホンダは、扱いやすいコンパクトなボディサイズのなかに、多人数の移動にも趣味の道具を積んでの移動にも応える空間をつくり出したと説明しています。
見せ場はドアまわりです。フロントはイルミネーションとともに上方へ開くシザードア、リアは斜めにスライドするドアという凝った機構で、楽しさを演出する先進装備として提案されました。
次世代インストゥルメントパネルも、操る楽しさを広げる装備とされています。
インテリアには、すべての席に座り心地を意識した軽量薄型スポーツシートを採用しています。2列目シートは、それぞれ運転席と助手席の下へスライドでき、3列目へのアクセススペースを広げられます。3列目シートは薄さを生かして床下へ収納でき、ラゲッジスペースを拡大することが可能です。
パワートレインはハイブリッドですが、エンジンやモーターの形式、出力などの詳細は公表されませんでした。注目は搭載位置で、ハイブリッドユニットをセンタートンネル内に収納しています。
これにより、低床・低重心と、独立した2列目シートによるゆとりある室内空間を両立しました。動力関連ユニットの配置から室内パッケージを組み立てた、スカイデッキを象徴する構成です。
スカイデッキ自体は市販化されず、コンセプトモデルにとどまりました。
一方、ホンダは2013年に中国で「ジェイド」を発売し、2015年2月13日には日本でも販売を開始しています。
ジェイドは全高1530mmの低いボディに3列6人乗りの室内を成立させ、2列目には斜め後方へ大きく動く「Vスライドキャプテンシート」を採用しました。さらに、ハイブリッド車として初めてIPUをセンターコンソール内に配置するなど、スカイデッキとは低全高、3列6人乗り、ハイブリッド関連ユニットのセンター配置という共通点があります。
ただし、ジェイドの直接の量産前提コンセプトとしてホンダが公式に示しているのは、2012年の北京モーターショーで公開した「Concept S」です。スカイデッキからジェイドへ直接発展したと公式に説明されているわけではありませんが、2つのモデルに関連性があるのは間違いないでしょう。
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背の低いボディに6人分の居場所を与え、ハイブリッドユニットの配置から室内パッケージを組み立てたスカイデッキ。低全高と多人数乗車、高いユーティリティーを両立しようとした大胆な提案でした。
直接の市販化こそ実現しませんでしたが、低全高、3列6人乗り、ハイブリッドという特徴は、のちのジェイドにも共通しています。
2009年の幕張で示されたこの一台は、ハイブリッドカーの可能性を多人数乗用車へ広げようとしたコンセプトモデルだったといえるでしょう。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。



























