事故を予測するキャニオン「めちゃ凄い」ヘルメット発表! AI・レーダー&360度センサー+ヘッズアップディスプレイ搭載! 「Stingr スマートヘルメット」登場
ドイツの自転車メーカー「CANYON(キャニオン)」は、AI・レーダー・360度センサーを統合した革新的な安全システム「Canyon Predict」と、ARヘッズアップディスプレイを搭載した「Stingr スマートヘルメット」を発表しました。危険を「回避する」から「予測する」時代が幕を開けようとしています。
AIが切り拓く次世代の安全ライド
ドイツの自転車メーカー「CANYON(キャニオン)」は、AIを活用した次世代安全システム「Canyon Predict(キャニオン・プレディクト)」と、ヘッズアップディスプレイ(HUD)を搭載するARヘルメット「Stingr(スティンガー)・スマートヘルメット」を発表しました。
いずれもプロトタイプコンセプトとして開発され、ドイツ・フランクフルトで開催された「Eurobike 2026」で世界初公開されました。
現在の自動車(クルマ)には自動ブレーキや衝突回避システムなどの先進安全技術が広く普及しています。しかし自転車(スポーツサイクル)は、軽量化や空力性能の進化が進む一方で、安全支援技術の発展は限定的です。
キャニオンはこの状況を変えるため、「事故が起きてから対応する」のではなく、「事故が起きる前に予測する」という新しい発想を提案しています。
「Canyon Predict」は、前後左右をカバーする360度センサーアレイに加え、複数のカメラ、レーダー、さらにはDT Swiss製ホイールハブに組み込まれたモーションセンサーなど、多彩なセンサーを統合し、取得した情報はクラウドではなく、バイク本体に搭載されたEdge AIがリアルタイムで解析するため、通信遅延やプライバシーへの懸念を抑えながら瞬時に危険を判断できます。

システムはライダー自身の速度やステアリング操作、車体姿勢などの情報と周囲の交通状況を組み合わせ、周辺車両や歩行者の動きを予測し、接近する危険や車間距離、路面状況、コーナリング速度のアドバイスまでをリアルタイムに通知します。
グループライドでは隊列維持を支援し、複数ユーザーの情報を活用する「スウォームインテリジェンス(群知能)」の実現も視野に入れています。
通知方法にも工夫が施されています。ハンドルバー内蔵ディスプレイやハプティクスによる振動だけでなく、連携する「Stingr スマートヘルメット」のHUDへ情報を直接表示します。ライダーはサイクルコンピューターへ視線を落とすことなく、前方を見たまま危険予測やライディングデータを確認できます。
このスマートヘルメットは収納式バイザーの内側にHUDを搭載し、危険予測や前方車両との距離、路面情報に加え、速度、距離、パワー、ケイデンス、高度、勾配などのライドデータも表示可能です。警告レベルに応じて表示位置や大きさが変化し、必要に応じて画面中央へ切り替えることで注意喚起を強化します。
さらに、BluetoothやANT+対応機器との接続にも対応予定で、変速段数やコンポーネントのバッテリー残量なども表示できます。
音声操作やニアイヤーオーディオによるルート案内、ハンズフリー通話、グループメッセージングにも対応し、ライド中の操作性を大きく向上させます。バイザーの開閉時には固定式ワイパーが表面を自動で清掃するなど、細部まで実用性が追求されています。
また「Canyon Predict」は、転倒の危険が迫った際にはリモート操作によってドロッパーシートポストを瞬時に下げ、重心を低くすることで車体の安定性を高め、衝突回避や被害軽減につなげる構想も盛り込まれています。
現時点ではいずれもコンセプトモデルのため、市販時期や価格は発表されていません。
AIとARを融合し、「見えない危険を見える情報へ変える」というキャニオンのビジョンは、今後のロードバイクやサイクリングの安全技術を大きく変える可能性を秘めています。
性能だけでなく、安全性そのものが進化する、新しい時代の幕開けを予感させるプロジェクトと言えるでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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