ホンダ「N-BOX」サイズの「“新型”軽ハイトワゴン」まもなく発売! パワフルなモーター搭載“めちゃ静音”モデルで“ライバル不在!? 「超ひろ~い」トールボディに便利な“スライドドア”採用した「新型RACCO」BYDが詳細公開!

BYDジャパンは、2026年7月28日に発売予定の新型軽BEV「ラッコ」に関する新たな情報を公開しました。これまで明らかになっていなかったグレード構成や一充電走行距離、安全装備などが明らかとなり、その全貌が見えてきました。

ついに判明したBYD「ラッコ」の詳細スペックに驚愕!

 BYDジャパンは、2026年7月28日に発売予定の新型車「RACCO(ラッコ)」について、7月1日に詳細なスペックを先行公開しました。

 新型ラッコは、同社が日本市場向けに開発した軽スーパーハイトワゴンタイプのBEV(バッテリーEV:電気自動車)です。

 2025年秋の「ジャパンモビリティショー2025」で初公開されたもので、中国メーカーとして初めて日本市場専用の軽自動車を開発したことに加え、国内で人気の高いスーパーハイトワゴンカテゴリーとBEVを組み合わせたことで大きな注目を集めています。

 これまでは、日本の軽自動車規格に合わせたボディサイズや両側スライドドア、実用性の高いパッケージ、スタイリッシュな内外装デザインなど、モデルの概要は明らかにした一方で、グレード構成や車両価格、一充電走行距離などの詳細は公開されておらず、その発表が待たれていました。

 そして今回、同モデルの最上位モデルの価格を予想する「価格当てキャンペーン」の開始とともに、新たな商品情報が公開されました。

 グレード構成や一充電走行距離に加え、バッテリー容量や足まわり、充電機能、安全装備など、これまでヴェールに包まれていた全貌が明らかになっています。

「N-BOX」クラスの新型「軽スーパーハイトワゴン」まもなく発売!
「N-BOX」クラスの新型「軽スーパーハイトワゴン」まもなく発売!

 まず公表されたのが、新型ラッコのグレード構成です。

 スタンダード仕様の「200」、ロングレンジ仕様の「300Plus」、ロングレンジ上級仕様の「300Premium」の3種類を設定。また、一充電走行距離も正式に公表され、スタンダード仕様は210km、ロングレンジ仕様は320kmとなっています。

 バッテリーには、35.84kWhと22.40kWhのブレードバッテリー(リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)を採用。駆動用モーターは全車共通で、最高出力47kW(64PS)、最大トルク160Nmを発生します。

 日産の軽BEV「サクラ」は、バッテリー容量20kWhで航続距離180km、最高出力47kW(64PS)、最大トルク195Nmなので、バッテリー容量と航続距離ではサクラを上回りますが、モーターの最高出力は同等で、最大トルクはサクラが上回ります。

 駆動方式は全グレードFF(2WD)で、車両重量は1160~1230kg。サスペンションはフロントにマクファーソンストラット式、リアはトーションビーム式を採用し、タイヤサイズは165/65R15で、前後ともディスクブレーキを採用することも判明しました。最小回転半径は4.8mです。

 充電方式は普通充電に加え、日本の急速充電規格である「CHAdeMO」方式にも対応します。外部給電機能の「V2L」や「V2H」にも対応するほか、最大1500Wまで使用できるV2Lアダプターも用意。さらに、充電前にバッテリーを適切な温度まで温める充電余熱機能も採用されています。

 安全装備も充実しています。

 先進運転支援システム(ADAS)に加え、幼児置き去り検知(CPD)や全窓アンチピンチ(挟み込み防止)機能など、子どもの安全に配慮した装備も採用。細かな使い勝手まで意識した仕様となっています。

 このように、航続距離や実用性、安全装備、充電性能など、日本の軽スーパーハイトワゴン市場で求められる要素を幅広く盛り込んだ商品であることがうかがえる新型ラッコ。残る注目ポイントは車両価格ですが、まだ「Coming Soon」のままとなっています。

 ここで効いてくるのが、国の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)の差です。

 日産の「アリア」や「リーフ」が129万円のCEV補助金が交付されるのに対し、BYDの「ATTO3」や「SEAL」「SEALION7」「DOLPHIN」は15万円にとどまります。

 軽BEVである新型ラッコの補助額は現時点では明らかになっていませんが、サクラの58万円を踏まえると、補助金を含めた実質的な購入価格でどこまで競争力を持たせられるかが大きなポイントとなりそう(補助額はいずれも2026年4月1日から12月31日までの届け出)。

 その設定次第では、サクラや三菱「eKクロスEV」、ホンダ「N-VAN e:」といった国産軽BEVの有力な競合となる可能性は十分にありそう。

 さらには、軽でもっとも売れているホンダ「N-BOX」をはじめ、スズキ「スペーシア」やダイハツ「タント」など、ガソリンエンジン車のスーパーハイトワゴン系との戦いも注目されます。

 ちなみに新型ラッコは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1800mm、ホイールベース2520mmで、N-BOXとほぼ同等のサイズ感にあててきました。

 BYDは、全高1.6m級で後席ヒンジドアのサクラやN-ONE e:よりも、現在の売れ筋である背の高いスライドドアモデル、軽スーパーハイトワゴン市場を強く意識しているのは明白です。

 ホンダはN-BOXのBEV版を2028年に導入すると表明しているものの、おそらくこの先しばらくは新型ラッコが唯一のBEV版軽スーパーハイトワゴン車となり、仮に価格差が多少あったととしても、大きなアドバンテージとなることでしょう。

 日本の軽ユーザーが果たしてどちらを選択するのか、大いに気になるところです。

※ ※ ※

 スペック面では全貌がほぼ明らかになった新型ラッコ。

「中国メーカーがつくった安い軽BEV」ではなく、日本市場を本気で攻略するために開発された意欲作であることが、より鮮明になったように感じます。

 残る最大の注目点は価格設定です。日本の軽BEV市場にどのようなインパクトを与えるのか、7月28日の正式発売に期待が高まります。

【画像】超カッコイイ! これがホンダ「N-BOX」サイズの新型「軽ハイトワゴン」です!(30枚以上)

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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