禁断の味変!? 昭和のドライブインで発見した「幸福メシ」名物マグロフライが“大根おろし・からし・カレー”で3変化した話
昭和という時代の“空気感”を色濃く残すドライブインは、ある種のノスタルジーや普段は見過ごしがちな大切なモノを思い出させてくれる気がします。今回は、国道129号沿いにたたずむ「食堂 一二九(いちふく)」(神奈川県厚木市)にピットインし、名物の「マグロフライ」を2つの味+“禁断のカレー味”でも堪能してみました。
「一ふくに 二人でよれば 九ろうなし」
高度経済成長期のマイカーブームとともに激増したドライブインは、現在ではその役割を「道の駅」やサービスエリアに譲り、全国で200店舗程度にまで減少していると言われています。
その一方、現存するドライブインは、素朴ながらも温かみのある料理や独自のサービスによって、多くのファンから根強く支持されているのです。
厚木市の北部、相模原市に近い国道129号(イチニーキュウ)沿いに位置する「食堂 一二九(いちふく)」は、豊富なメニューや温かみのある雰囲気を特徴とする“昭和のドライブイン”。
店名の由来でもある「一ふくに 二人でよれば 九ろうなし」という言葉をモットーに、創業から50年以上にわたり、働く人々の拠り所かつエネルギー源になっています。
![サクサクジューシーなマグロフライ![「食堂 一二九(いちふく)」(神奈川県厚木市)/Photo:のぐちまさひろ]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2027/06/20260624_DRIVE-IN-ICHIFUKU_129_001.jpg?v=1782293533)
駐車場でも店内でも常連さんにゴボウ抜き!?
同店の営業時間は、昼の部が11時30分~15時30分、休憩をはさんだ夜の部が17時00分~21時30分。
道路沿いの看板は色褪せ、店舗横のエリアが工事用の柵置き場(?)になっていたりして、一見(いちげん)の客からの視認性は決して良くないものの、お腹を空かせた人々や1日の疲れを癒したい人々が、迷う様子もなく次々にピットインしてきます。
筆者(のぐちまさひろ)は18時ぐらいに到着したのですが、周囲や店構えをチェックしているうちに、あれよあれよと3台のクルマにゴボウ抜きされました。
雰囲気のある暖簾をくぐると、昔懐かしい「昭和の食堂」が広がっています。
店内は4人掛けのテーブル席やカウンター席、小上がりの座敷席で構成。右奥には、大人数や家族連れに嬉しいラウンド席も用意されています。
テーブルの上にメニューは無く、短冊状にずらりと並んだ壁掛けメニューをぐるりと見回していきます。
筆者は単品の「マグロフライ」は心に決めていたものの、何を合わせるか決めかねていました。
すると、遅れて入店してきたお客さんが、揃って「席に着く前」にオーダーを済ませるのです。
結果として、駐車場に続き、店内でもゴボウ抜きされることになったのです……。
マグロフライを2倍楽しめる「大根オロシ」&「和からし」
最終的に選んだのは、「マグロフライ」(単品・750円)に加え、これまでに食べた記憶が無い「カレーラーメン」(1000円)です。
もちろん、だいたいの味は見当がつくものの、ユニークかつ異色の組み合わせにも心が躍ります。
一方、他のお客さんの注文に耳を傾けてみると、これといった傾向はなく、各々が「いま食べたいもの」を選んでいる印象です。
しいて言えば単品の小鉢を追加する方が多く、とくに「納豆オロシ」(400円)や「わかめオロシ」(400円)といった“オロシ系”が人気でした。
ちなみに定食などのゴハンは、宮城のブランド米「ひとめぼれ」にこだわっているようです。
そうこうしているうちに、揚げたての「マグロフライ」から着丼。
マグロフライは千切りキャベツの上にどんと乗っかり、その両サイドには「大根オロシ」と「和からし」が添えられています。
なるほど、まずは大根オロシ+醤油であっさりと頂き、続いて和からし+ソースでモリモリと攻めていく構図になっているのです。とくに言葉は無くても、料理人の想いがしっかりと伝わってきます。
サクサクジューシーなマグロフライは、力強くて濃密な味わい。そして、両サイドの“味変”効果によって、その美味しさを2倍楽しむことができるのです。
「カレーラーメン」との禁断のコラボも大成功!
続いて着丼したのは、「カレーラーメン」です。
想像よりも濃い茶色だったスープは、とろみがかった熱々の“コク旨”タイプ。豚肉や玉ねぎの甘さが染み込んでいることもあり、辛さはかなり控えめです。
このスープがシンプルな細麺に絡みまくり、カレーラーメンとしての完成度を高めています。
と、ここで閃いたのは、5つのうち1つだけ残っていた「マグロフライ」との禁断のコラボです。そう、カレーラーメンにマグロフライを投入し、カレー味で楽しんでしまおうというわけです。
結果として、3つ目の“味変”も大成功。サクッサクの衣にコク旨のカレースープが絡み、マグロフライに新たな美味しさをもたらしてくれたのです。
普段は健康を気にして残しがちなスープも、野菜の旨みが溶け込んだ「カレー」とあれば、ついつい飲み干しそうになります。それにしても、さすがに満腹すぎる……。
以前に比べると割安感は薄れてしまったものの、いつでも「いま食べたいもの」と出会える「食堂 一二九(いちふく)」は、満腹とともに“幸福”まで呼び込んでくれる昭和のドライブインでした。

※ ※ ※
■食堂 一二九(いちふく)
所在地:神奈川県厚木市上依知1351-1
営業時間:11時30分~15時30分(昼の部)/17時00分~21時30分(夜の部)
定休日:日曜ならびに祝日
Writer: のぐち まさひろ
ゴルフとサウナと愛犬のチョコをこよなく愛するライター&ディレクター。20年ほど従事したクルマ系メディアの編集者からフリーランスになり、これから何をしていこうか色々と妄想中。SAJスキー検定1級/国内A級ライセンス/小型船舶2級/サウナスパ健康アドバイザー所持。ホームコースは「南総カントリークラブ」で、直近1年間のハンデ推移は「7.7」→「8.6」→「7.1」→「5.6」。













































































