全長3.2m! スズキ「小さな“2ドア”クーペ」がスゴイ! 名車「フロンテ」を彷彿させる“旧車デザイン”採用! 超レトロな「丸目二灯」が愛らしい「エルシー」は形を変えて“市販化”していた!?
2005年にスズキが発表した「LC」は、かつての名車「フロンテ」をモチーフとするコンセプトカーでしたが、同車が提示したレトロモダンな世界観と名称は、約17年の時を経て現代の量産車へと受け継がれました。
全長3.2m! スズキ「小さな“2ドア”クーペ」がスゴイ!
クルマの祭典であるモーターショーなどでは、各メーカーが最新の技術を披露する一方で、過去の名車へのオマージュを込めたレトロなコンセプトカーが登場することもあります。
2005年に開催された「第39回 東京モーターショー」において、スズキのブースで可愛らしい存在感を放っていたモデルがありました。
それこそが、丸みを帯びたコンパクトなボディとクラシカルな装いが特徴的な2ドアクーペ「LC(エルシー)」です。
全長3200mm×全幅1475mm×全高1390mmと、一般的な軽自動車規格よりも小さいボディを持つLCは、未来のクルマの提案をすると同時に、スズキが歩んできた歴史に深く根ざしたデザインの再解釈を体現していたのです。
LCの外観を見て、ある特定の昭和のクルマを思い浮かべた自動車ファンも少なくありませんでした。
そのモチーフとなったのは、スズキが1967年に発売し、日本の軽自動車市場に大きな足跡を残した名車「フロンテ360」です。

このフロンテの開発コードが「LC10」であったことが、コンセプトカーの車名の直接的な由来になったと見られています。
そんなLCのフロントマスクには、フロンテを彷彿とさせる愛嬌のある丸型のヘッドライトと、小ぶりな楕円形のフロントグリルが採用されていました。
さらに、メッキをあしらったバンパーや丸みを強調した造形など、ノスタルジックで温かみのあるエッセンスが随所に散りばめられていたのです。
ボディサイズは軽自動車規格の枠内に収まり、室内は運転席と助手席のみを備えた2人乗りのレイアウトを採用。
パーソナルな移動空間として割り切ることで、都市部での取り回しの良さと個性を際立たせています。
インテリアにもレトロな世界観が徹底されており、シートにはタータンチェック柄のファブリック生地が使用され、ダッシュボードやステアリングホイールもクラシカルなデザインでまとめられていました。
あえてアナログなスイッチ類を配置することで、車内に足を踏み入れた瞬間に時代を遡ったかのような空間が演出されていました。
公開当時、LCにはその親しみやすいデザインから市販化を望む声が多く寄せられましたが、コンセプトカーということもあり、そのままの形で発売されることはありませんでした。
しかし、このLCが提示したレトロモダンな世界観と名称は、約17年の時を経て現代の量産車へと受け継がれることになります。
2022年6月、スズキは軽乗用車「ラパン」の派生モデルとして「ラパンLC」を発売しました。
このモデルは車名だけでなく、2005年のコンセプトカーLCを彷彿とさせるデザインとして、メッキリングをあしらった特徴的な楕円形のフロントグリルが採用されています。
さらにラパンLCのインテリアには、コンセプトカーと同じようにチェック柄のシート表皮や、レザー調の素材を組み合わせた上質な内装が与えられ、どこか懐かしくも新しい空間が実現されています。
往年の名車フロンテの面影を現代流に解釈したコンセプトカーLCのアイデアは、形を変えながらもラパンLCのデザインモチーフとして見事に開花したのです。
スズキの歴史と遊び心が交差して生まれたこれらのモデルは、自動車デザインにおける過去から未来への繋がりを、今も美しく体現しています。
Writer: くるまのニュース編集部
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