上から落とすか、下げてから押すか ボンネットの正しい閉め方はどっち?
ボンネットを閉めるとき、上から落とす方法は乱雑に見えますし、破損が心配な人もいるかもしれません。一方、上から押しつける方法では、力加減によってはボンネットがへこんでしまうこともあります。どちらが正解なのでしょうか。
ボンネットの閉め方には2パターンある
最近、ボンネットはいつ開けましたか? ご自身でエンジンの点検をするような方であれば、頻繁に開けると思いますが、ウォッシャー液の継ぎ足し程度であれば、ほとんど開ける機会はないでしょう。また、人によってはガソリンスタンドで初めて開けたという方もいるのではないでしょうか。
ボンネットを開ける際は大半のクルマの場合、足元付近のレバーを引いてボンネットのロックを外し、半開きの状態にします。そして、ボンネット中央付近の下に手を入れて、ロックレバーを操作しつつボンネットを持ち上げると、開けられます。ここまでは、ほとんどの乗用車タイプのクルマであれば共通ではないでしょうか。
ところが、ボンネットの閉め方については2パターンあります。ボンネットをある程度の高さから落とす方法と、そっと下におろし最後は手で上から押しつけて閉める方法があります。
ボンネットを上から落とす方法は乱雑に見えるかもしれませんが、確実にボンネットを閉めることが可能です。しかし、結構大きな音がするためボンネットの破損が心配な方もいるのではないでしょうか。一方、上から手で押しつける方法では、力加減によって、しっかりしまっていない可能性もあります。また柔らかい場所を押してしまうと場合によっては、ボンネットがへこんでしまうことがあります。いったいどちらが正解なのでしょうか。
ボンネットの形状が大きく関わっている?
トヨタ車の取扱説明書によると、車種によっては「20から25cm」の高さから、ボンネットを落とす方法で閉めるように勧めています。また、ほとんどの車種で「体重をかけるなどして強く押さえつけないでください。ボンネットがへこむおそれがあります」と記載されています。
上から落とす方法と、下げてから押す方法では何が違うのでしょうか。そこで、トヨタに聞いてみました。
──取扱説明書に「20から25cm」の高さから落とすと記載されている車種と、そうでない車種がありますが、落とすように記載のない車種は、ボンネットを押して閉めても問題はないのでしょうか。
上から落とすと記載のある車種に関しては、記載通り「20から25cm」の高さから落とすようにして閉めていただければと思います。それ以外の車種に関しては、押し方にもよりますが、普通に押して閉めていただければ問題ありません。
しかし、全体重をかけて強く押すなどした際は、へこんでしまう場合もあります。そういった事がないように「強く押すと、ボンネットがへこむおそれがあります」と記載させていただいています。
──ボンネットの構造や素材が、閉め方に違いがある理由でしょうか。
主に形状が理由となります。あくまで代表的な例としてですが、セダンタイプのようなボンネットがフラットで、前方に長く伸びている形状であれば、上から押すことが可能だと思われます。対して、ミニバンタイプのように、前方が短く、角度が立っているような形状であれば、上から押すよりは落とすほうが閉まりやすいということになります。