相手が「大丈夫」と言っても立ち去るのはNG! 「ひき逃げ」になることも!? ドライバーが事故時にとるべき対応とは
静岡県三島市の道路において先日、乗用車が男子小学生をはねて立ち去るひき逃げ事件が発生しました。この事案では、児童が「大丈夫」と答えた後に運転手が現場から走り去っていますが、このような行為はひき逃げに当たるため注意が必要です。
どんなに軽い事故でも警察に通報を!
2026年5月18日の午後4時頃、静岡県三島市内の市道において、普通乗用車が10歳の男子小学生をはねて走り去るひき逃げ事件が発生しました。
これは三島市内のT字路交差点において、児童が市道を南に向かって歩いていたところ、東から進行してきた乗用車が児童に衝突したものです。児童は転倒して額と腕を擦りむく軽いケガを負いました。
そこで運転手の女性はいったん停車して、児童に「大丈夫?」と声をかけました。児童が「大丈夫」と答えたところ、女性は救護措置などを講じることなくクルマで走り去りました。
その後警察がひき逃げ事件として捜査をしていたところ、同日の夜にクルマを運転していたとみられる人物が三島市内の交番に出頭したため、警察で事情聴取し、当時の状況を調べているということです。

このニュースに対してインターネット上では、「お互いに安否確認して大丈夫だから普通に運転して行っちゃった系かなぁ? その場で警察呼んで事故処理しないとひき逃げですね」「子どもが事故にあって『大丈夫』と答えても人身事故なんだから通報しなきゃ」などの声が寄せられています。
その一方で「児童と話をして、大丈夫と児童も言って、運転手もケガなど大丈夫と確認して走り去ったなら救護措置違反にはならないような気がするけど」という意見も聞かれました。
しかし、たとえ相手が「大丈夫」と言っても、どんなに軽傷であっても、交通事故を起こした場合は現場から立ち去ることなく、必要な措置を講じなければなりません。
道路交通法第72条では、交通事故があったときに運転手がとらなければならない対応について、以下のように定めています。
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・ただちに車両の運転を停止する
・負傷者を救護する
・道路における危険防止措置を講じる(道路上の障害物を取り除く、他の通行車両に事故を知らせるなど)
・交通事故が発生した日時や場所、負傷者の数や負傷の程度など、警察に事故を報告する
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もし仮に負傷者を救護せずに現場から立ち去ると、道路交通法の救護義務違反(ひき逃げ)に当たり、検挙されれば「10年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」を科される可能性があります。
さらに、ひき逃げでは基礎点数35点が加算されるため免許取り消し処分となり、それまでに行政処分前歴がない人でも、取消日から3年間は運転免許の取得ができなくなります。
「相手が大丈夫と言ったから」「大したケガではないから」といった理由で現場を離れたり、当事者同士の話し合いで解決したと判断して立ち去ったりすると、結果としてひき逃げに問われるケースも少なくありません。
特に相手が子どもの場合、子どもは事故の驚きや恥ずかしさなどから、とっさに「大丈夫」と答えることが多いため、ケガがないように見えても必ず警察へ通報し、保護者にも連絡をとることが望ましいといえます。
また直接ぶつかっていなくても、自分の運転に相手が驚いて転倒したり、相手が事故を回避しようとしてケガをしたりしたときなど、自分の運転に事故の原因がある場合には相手を救護する義務があります。
自分が相手方の転倒などに影響を与えたかどうかハッキリしないときは、必ず警察に通報するようにしましょう。
そのほか、ひき逃げとして処罰されない場合でも、警察への通報を怠ると事故の報告義務違反として「3か月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金」を科せられるおそれがあります。どんなに軽い事故であっても、警察へ通報するという認識を持つことが大切です。
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交通事故を起こした際には、たとえ相手が「大丈夫」と言っても、救護や警察への通報をしなければなりません。
事故発生時には気が動転しやすいため、「停車・負傷者の救護・110番」という基本的な対応を日頃から意識しておきましょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。
















