バイクが気持ちいい季節がやってくる! バイク乗りに一番適した季節ってあるの?
いつでも気持ちよさそうに、颯爽と走っているかのように見えるバイク乗りですが、バイクは季節問わず気持ちよく乗れるものなのでしょうか? 本当のことを言うと、真夏と真冬は地獄……。特に今年の猛暑はエンジンの熱と太陽光線の強さとアスファルトの反射熱にやられてイノチの危険……なんてことも。じつは、バイクに乗っていて一番気持ちが良い季節は、春と秋なのです。
暖かくなる春、猛暑の夏、風を感じ始める秋、極寒の冬、気持ちの良い季節とは?
真夏に道を走っていて、信号などで止まっていると「気持ちよさそうでいいねー」なんて良く声を掛けられますが、実は気持ちいいと思うのは走っているときだけであり、一瞬でも停車したら地獄です。ヘルメットの中は汗でグチャグチャ、朝早く起きて時間をかけて施した化粧なんて一瞬で全て落ちてしまうのです。では、何故バイクに乗るのか? そこに海や山があるから! なんてことはなく、ただ、それでも乗りたいからだけなのです。
さらに、真冬は寒くて手がかじかんでも、身体が震えても、エンジンの調子が良いので、ついつい出かけてしまう、なんてこともあったりして。結論から言ったら、バイク乗りはただのマゾなのだと思います。
しかし、バイクに乗っていて本当に気持ちがいい季節があることは間違いなく、我慢せずに乗ることができる季節と言えば、春と秋。革ジャンを着たくなる季節、ともいえるのですが、寒くもなく暑くもなく革ジャン1枚で出かけられる気温が体感的には最適なのです。ということで、この体感とバイクの売り上げがシンクロしているのか、どの季節に一番バイクが売れているのかを調べてみました。
今回は、小型軽二輪車(125~250cc)と、小型二輪車の月別新車販売台数を参考にしてみました。グラフを見ると、昨年2017年は4月が合計1万5064台で一番売り上げを伸ばしており、次いで6月の1万3602台、2016年でも4月がダントツの売り上げで1万3718台。やっぱり春にバイクを購入する人が多いようですね。
そして、両年とも9月にわずかながら盛り返して、冬に入ると一気に落ち込んでいます。とはいえバイクの場合、冬にニューモデルが発表され、それが春に発売されることが多いということも大きな要因だとは考えられますが、乗りたいと思わせる季節は、売り上げと気温とシンクロしている、とも言えるのではないでしょうか。
8月に売り上げが落ち込むのは、暑くてエンジンに跨がりたくないから、バイクを見たくなくなってしまうのかもしれませんね。もしくは夏休みで家族サービスが忙しく、自分の趣味に時間をかける余裕がないとか。また、冬は雪が降るので降雪地帯では乗れないので、売り上げが落ち込むのは当たり前と言えば当たり前ですよね。
冬はバイク乗りのオフシーズンになるということなのです。雪が降らない地方でも、寒さで身体が硬直して上手くバイクを操れなかったり、路面の凍結やタイヤの温度に気をつけなければならなかったりするので、出かける頻度は減ってしまいます。それでもキーンとした澄んだ空気に誘われて、カイロなどを貼って出かける強者はたくさんいますけど……。
暑くて身体がダレない、意識が持って行かれない、さらには、寒くて身体が硬直してしまって上手くバイクを操れない、アスファルトが冷えていてタイヤが滑らない気温でもバイクに乗っている人は、間違いなくマゾです。そして、肌を刺す空気がほんの少しだけ冷たく感じる季節がバイクのベストシーズン。エンジンにも優しく人にも優しい。心から気持ちよく乗れる季節なのです。
【了】