ハンドルの大きさ・太さはどう決まる 好みのサイズに付け替えは困難、カバーで太くすると…?
車種ごとに異なるハンドルの大きさは、どう決まるのでしょうか。操作感を変えるためにハンドルカバーを付けて大きく、太くすることもできますが、必ずしも操作がラクになるわけではないようです。
ハンドルの決まりは「視認性」だけ?
ふだん何気なく握って操作しているクルマのハンドルですが、人の背丈や手の大きさ、力具合などはそれぞれ違います。純正のハンドルが、その人に合わないというケースもあるかもしれません。
ハンドルの大きさや太さは、どのように決まるのでしょうか。純正部品を製造するメーカーに聞きました。
――ハンドルの大きさについて、何か決まりがあるのでしょうか?
法規で決まっていることは、メーターが容易に視認できることだけです。それ以外は、各自動車メーカーが人間工学に基づいて外径などを決めています。
――車種ごとに大きさは異なるのでしょうか?
はい。たとえばタイヤのサイズが大きいSUVなどは他の乗用車と比べてハンドル径が大いですし、バスやトラックなどはもっと大きくなります。あれだけ大きく重いタイヤの方向を変えるには、パワーステアリングがあってもある程度の力が必要ですので、てこの原理を働かせやすいようにハンドルが大きくなっているわけです。車種ごとに、同じような力でタイヤの方向を変えられるよう大きさが考えられています。
――ハンドルの太さについては、決まりはあるのでしょうか?
太さについても法規的な決まりはありませんが、握りやすさがそれぞれ考えられています。もちろん、カー用品店で販売されているハンドルカバーを付けて操作感を変えるのも、特に制限されることではありません。
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たとえば遊園地のゴーカートなど、円ではないハンドルも見られますが、このメーカーによると、公道を走る車両でもハンドルが円である決まりはないとのことです。ただ「たくさん回したときのことを考えると必然的に、どの角度に曲がろうとしても同じように回せる円になってくるのです」と話します。