NEXCOが「悪質事業者」を“社名公表” 道路を壊す「身勝手業者」に「告発も考えます」 4年で“23回指導”も完全無視… 車限違反を繰り返す事業者への是正指導を公表

NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構は、高速道路で車両制限令を繰り返し違反した者への是正指導の内容を公表しました。再三の是正指導を受けたにもかかわらず、まだ車両制限令違反をする事業者も少なくないようです。

何度も「是正指導」しているのにまたまた違反

 NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構(高速道路機構)は2026年4月3日、高速道路で「車両制限令」を繰り返し違反した者の事業者名および是正指導の内容を公表しました。
 
 なかには再三の是正指導を受けたにもかかわらず、依然車両制限令に違反し、再び是正指導を受けた悪質な事業者もあるようです。

 その具体的な一般的制限値は、道路法に基づき、1962年(昭和37年)2月に施行された「車両制限令(車限)」で決まっています。

 車両の大きさとしては、長さ12m×幅2.5m×高さ3.8m(高さ指定道路は4.1m)まで、車両の重さとしては総重量20t(高速自動車国道または指定道路は25t)まで、そして軸重が10tまで等と、正確な数値が決まっています。

 道路は一定の構造基準により作られているため、大きさを超えると、物理的に通過できないだけでなく、道路本体を破壊したり、周囲の交通や道路構造物、設備などに衝突する可能性があります。

 そして重量オーバーも、構造基準をはるかに超える場合、想定を大幅に上回るダメージを与え、舗装の急速な劣化や床版の損傷など、道路構造物の故障を引き起こします。

 また、重量が嵩むことで走行安定性が著しく損なわれ、横転や転覆など、周囲を巻き込む大事故に発展する可能性もあります。その場合、通行止めにして処理を行わざるを得ず、道路ネットワークの寸断や通行車両の大幅な時間的ロスを招きます。

 近年は、高度成長期に急速に道路建設が進んだことからその劣化が顕著になっているなか、重量オーバー車の通行がさらなるダメージを与えています。

 こういった理由から、基本的に一般的制限値を超えるクルマは通行してはならないことになっています。

 しかし、橋桁やトンネル掘削機、大型変圧器や鉄道車両の輸送など大型資材の輸送や、工事現場へ重量のあるオールテレーンクレーンなどを運ぶ際は、一般的制限値をオーバーすることもあります。

 この場合、「特殊車両(特車)」という扱いになり、運行経路や時間、車両の詳細などを書類にまとめて提出し、「特殊車両通行許可(特車通行許可)」を受ければ、はじめて「特例」で通行できます。

 もちろん特例であることから、許可証の携帯や、計画ルートの厳守などは当然で、条件によってはグリーンの誘導灯を取り付けた誘導車を伴走させて、周囲の誘導を行う必要があります。

 特車通行許可申請はオンラインでも行えるようになり、容易な手続きが可能となりましたが、いまだに重量・サイズオーバー車による無許可・不正走行はなくなっていません。

重量物をはこぶ車両のイメージ(画像:2024年に京都の国道を「47t」オーバーして事故を起こした違反車両/国土交通省。)
重量物をはこぶ車両のイメージ(画像:2024年に京都の国道を「47t」オーバーして事故を起こした違反車両/国土交通省。)

 今回、NEXCO西日本では、高速道路機構のサイト上で、車限違反を何度も繰り返し、是正指導を行った事業者名を公表しています。

 2026年4月1日時点の最新のものでは、19の事業者名を公表しています。

 なかでも、埼玉県秩父市の事業者Kは、2022年に6件、2023年に7件(しかもそのうち2件は同じ日)、2024年に4件、2025年に6件と、4年間で計23件もの度重なる是正指導を受けていますが、2025年中に常に名指しで指摘されていたものの、それでもなお10月と12月にも車限違反を行い、再び是正指導を受けています。

 また、千葉県長生郡の事業者Sは3年で9回の是正指導を受けています。この是正指導されるに至った車限違反の件数は「累積221回」で、もはや法令遵守の姿勢は全く見えません。

 同様に、3年で7回の是正指導を受けた千葉県茂原市の事業者Sも車限違反を「累積190回」も繰り返しており、車限を守る気が感じられません。

 ちなみに、是正指導公表で名前が上がった事業者のほとんどが“常習犯”で、これまでに何度も是正指導を受けていますが、それでもなおも守らず、ルールを守る気が一切ないことがうかがえます。

 NEXCOは、「道路の構造の保全および交通の危険防止のため、引き続き高速道路機構および各高速道路会社と連携し、高速道路における道路法(車両制限令)違反者に対する指導取締りを実施するとともに、悪質な違反者に対しては告発等も視野に入れた関係機関への情報提供をおこなってまいります」と、強い姿勢を示しています。

※ ※ ※

 重量オーバー車の問題は深刻で、国の試算によれば、道路の劣化の9割は、わずか0.3%の台数の重量超過車両が引き起こしているといいます。

 繰り返される車限違反に対してNEXCO各社や各道路管理者は「車両制限令等違反車両取締隊(車限隊)」を配置し、サイズや重量オーバー疑いの車両をチェックし、違反が確認できれば、その場で「措置命令書」を交付しています。

 措置命令書は、即座に安全な場所に移動させて停車し、積荷を減らして軽くさせたりするほか、危険な場合は「今すぐ高速を降り、許可を下すまで停車しなさい」という通行の中止を命じることもあります。

【画像】「ええぇぇ…」 これが道路を壊す「“悪質事業者”」一覧です! 画像で見る(28枚)

【複数社比較】愛車の最高額を見る(PR・外部リンク)

画像ギャラリー

Writer: くるまのニュース編集部

【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。

【中古車】がお得!? 新車不足で人気沸騰

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

【2026年最新】自動車保険満足度ランキング

【頭金0円】毎月1万7千円代でフォレスターに乗れる!?(PR・外部リンク)

最新記事

全国のガソリン平均価格
2026/04/21時点最新
直近の平均価格
レギュラー
165.8 +1.8
ハイオク
176.9 +1.8
軽油
155.4 +1.7
情報提供元:株式会社ゴーゴーラボ
gogogsで詳細をみる

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー