避難生活などで長期に渡る車中泊に注意! エコノミークラス症候群予防対策とは
エコノミークラス症候群にならないために
厚生労働省では被災地の自治体を通じて、車内や避難所でのエコノミークラス症候群防止のためのパンフレットを配布して、注意喚起に努めたといいます。
実際、被災地となった熊本県庁けんこう作り推進課の米田宏之さんに対策をお聞きしました。
「車内では同じ姿勢でいることが多くなりますので、まずできるだけ同じ姿勢でいないということが大切です。また、足の指をこまめに動かす、定期的(4~5時間)に歩く、水分を十分に摂る、たまに深呼吸をするということも防止対策になると思います」といいます。
ちなみに車中泊での注意点について尋ねたところ、「できるだけ足を下げて寝ない」というのがポイントだとか。足元のスペースにクッションなど物を入れて、頭からつま先ができるだけ水平になるような姿勢を作ることが好ましいようです。
もし難しい場合は「弾性ストッキング」を着用することをお勧めします。実際に熊本の被災地でも配布されたという弾性ストッキングは、脚を適度に加圧することで血流を促すというものです。これにより脚に血栓ができるのを抑制できるといいます。
就寝環境を少しでも快適にするのであれば、シートを倒して、そこにエアベッドを敷くという方法があります。またベニア板を敷いて、その上に家庭用の布団を広げるというのも手です。ない場合は、タオルを折り畳んでシートの段差を埋めて、その上に布団を敷くだけでも、大分楽に寝ることができるはずです。
また、窓から熱や冷気が入り込むことが多いので、段ボールや新聞紙、バスタオルなどで目張りをしておくと、かなり快適性がアップするでしょう。同時に車内のプライバシーを守ることができるので一石二鳥なのではないでしょうか。
気をつけたいのは、長時間エンジンをかけたままにしておかないこと。特にアイドリング状態でエアコンやオーディオなどを長く使ってしまうと、バッテリーを消耗させてしまいます。さらに一酸化炭素中毒になる危険もあるので注意しましょう。