トヨタ斬新「“4列8人乗り”FRミニバン」! 「アルファード」超えの巨大ボディ×2.8Lディーゼルターボ搭載! めちゃ広ッ「豪華内装」の“3列6人乗り”も魅力的! ド迫力顔の「グランエース」とは?
高級ミニバンの新たな可能性を模索して登場したトヨタ「グランエース」は、わずか5年で生産終了となりました。圧倒的なサイズと快適性を備えたこのモデルは、市場でどのような評価を受け、なぜ姿を消したのでしょうか。その特徴と背景を振り返ります。
圧倒的なボディサイズと多人数乗車できる車内が魅力!
近年の自動車市場では、単なる移動手段を超えた「くつろぎの空間」としての価値が強く求められるようになっています。
特にミニバンの分野では、その傾向が顕著であり、各メーカーが独自の個性と上質さを打ち出しています。そうした流れの中で登場し、独特の存在感を放っていたモデルがありました。
それがトヨタ「グランエース」です。このクルマは2019年12月に登場しながらも、わずか5年ほどで生産終了となった珍しい経歴を持っています。しかし、その短い期間の中で築いた印象は決して薄いものではありませんでした。

グランエースは、海外市場で展開されていた「ハイエース(H300系)」をベースに、日本向けに高級ミニバンとして再構築されたモデルです。
商用車由来の堅牢な設計を土台としながらも、乗用車としての快適性や質感を大きく引き上げた点が特徴でした。従来のハイエースとは明確に異なる方向性を打ち出していたといえます。
まず目を引くのは、その圧倒的なサイズです。全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mmというボディは、同社の「アルファード」よりも一回り大きく、街中でも強い存在感を放っていました。
一方で、その大きさゆえに立体駐車場の利用が制限されるなど、扱いに工夫が必要な場面もあったようです。
外観デザインは直線的で力強く、大型グリルを中心としたフロントフェイスは威厳を感じさせます。
リアにはL字型のテールランプが配置され、横幅の広さを強調しています。17インチホイールとの組み合わせも含め、全体として重厚でありながら洗練された印象を与える仕上がりでした。
室内に入ると、その評価はさらに高まります。ブラック基調のインテリアに金属調や木目調の装飾が施され、落ち着きのある上質な空間が広がっています。
派手さを抑えた設計は、長時間の乗車でも疲れにくいことを意識したものでした。シートカラーはブラックとニュートラルベージュが用意され、用途に応じた選択が可能でした。
室内長3290mm、室内幅1735mmという広大なスペースは、まさに国内トップクラスのゆとりを誇ります。
特に「Premium」グレードでは、2列目と3列目に独立式のエグゼクティブパワーシートが採用され、本革仕様に加えて電動リクライニングやオットマン、さらには温熱機能まで備えていました。
移動中であっても快適に過ごせる空間は、まるでラウンジのような雰囲気を感じさせます。
一方で「G」グレードは8人乗り仕様となっており、実用性を重視した設計です。4列目シートはチップアップ式で、必要に応じて荷室を拡大できるなど、多用途に対応可能でした。法人利用や送迎用途にも適した構成となっている点は見逃せません。
安全装備も充実しており、トヨタセーフティセンスを標準搭載しています。加えてパノラミックビューモニターやブラインドスポットモニターも備わり、大柄な車体でも安心して運転できる環境が整えられていました。
パワートレインには2.8リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンが採用され、最高出力177馬力、最大トルク450Nmを発揮します。FRレイアウトと6速ATの組み合わせにより、スムーズで力強い走行性能を実現していました。
突出したスペックではないものの、車体の大きさを考えれば十分な性能だったといえるでしょう。
価格(消費税込み)は2019年11月発売当時でGが620万円、Premiumが650万円と、ミニバンとしては高額な設定でした。
そのため主に法人やハイヤー用途を想定していたものの、競合となる高級ミニバンの存在もあり、販売面では厳しい状況が続きました。
そして2024年4月、生産終了が発表され、このモデルは一代限りで姿を消すことになります。
なお現在(2026年4月初旬時点)の中古車市場では、400万円台前半から約1200万円まで幅広い価格帯で流通しています。
Writer: くるまのニュース編集部
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