「あと数年でETC使えなくなるかも?」 一部の車載器で問題化、なぜ? 迫る「セキュリティ問題」 日常でも注意すべき行動とは

高速道路の利用に欠かせないETCですが、将来一部の機器が使えなくなる「セキュリティ規格の変更」が予定されています。対象機器の見分け方や、日常的なETCカードの適切な取り扱い方法について、改めて確認しておくべきポイントを詳細に解説します。

日々の取り扱いにも注意!? その行動やめたほうがいいかも?

 車載器のハードウェアに関する将来の規格変更問題に加えて、日々の利用環境における「カードの取り扱い」に関しても、利用者が認識しておくべき重要な注意点が存在します。

 機器が最新であっても、カードの管理方法が不適切であれば、様々なトラブルや事故の原因となります。

 最も留意すべき行為の一つが、車両から離れる際にカードを機器に挿入したまま放置する「挿しっぱなし」の習慣です。

 ETCカードはクレジットカードの一種であり、防犯の観点からも、車両から離れる際は必ず機器から抜き取り、運転者自身が携帯して厳重に管理することが基本原則とされています。

 車載器は、ダッシュボードの上や運転席周辺の足元など、車外から目視で確認しやすい位置に設置されていることが少なくありません。

 カードが挿入されたままの状態の車両は、車上荒らしなどの標的となりやすい環境を作り出します。

 万が一、カードを挿入したままの状態で盗難の被害に遭い、第三者に不正利用されてしまった場合、クレジットカード会社の規約により補償の対象外となるおそれがあります。

 多くの規約では、会員がカードを車内に放置していたことに起因する紛失や盗難について、会員側の「重大な過失」があったものとみなす規定が設けられており、その結果、不正利用された金額を全額自己負担しなければならない事態に陥る可能性があります。

 防犯面以外にも、物理的な不具合を誘発するリスクがあります。

 車内は季節によって温度変化が激しく、特に夏季の直射日光による高温環境下では、放置されたカードが熱で変形するなどして使用できなくなるケースがあります。

 また、カードに埋め込まれているICチップはデリケートな精密機器です。

 常に車載器に挿入したままの状態で運用すると、端子部分に微細な汚れが蓄積したり、冬場などの乾燥した時期に衣服の摩擦で生じた静電気の影響を受けたり、車両の走行による継続的な振動が加わったりすることで、ICチップの接触不良を引き起こす原因となります。

 このような物理的な劣化や接触不良が発生すると、外見上はカードに異常がないように見えても、料金所を通過する際の通信エラーとして突如顕在化します。

 通信に失敗すると開閉バーが開かないため、結果として料金所の手前で急ブレーキを踏むことになり、後続車両との追突事故を引き起こす重大な危険性が生じます 。

 出発前に行う動作確認も欠かせません。

 機器へのカードの挿し忘れや、奥まで挿入されていない挿し込み不良により、エラーが発生してバーが開かない事例が発生しています。

 カードは出発した時点で機器に確実に挿し込み、正しく動作することを事前に確認する必要があります。

 機器は、カードを挿入してからシステム上で利用可能と認証されるまでに一定の時間を要します。

 そのため、走行中に同乗者が料金所のレーンの直前で慌ててカードを挿入すると、認証処理が間に合わずエラーが発生し、バーが開かない場合があります。

 またカードの有効期限の確認も重要です。

 クレジットカードと同様に有効期限が設定されており、期限切れのカードでは料金所のバーは開きません。

 注意すべき点として、期限切れのカードを機器に挿入した場合でも、機器そのものはカードを正常に認証したと誤った音声案内や表示を出す機種が存在することが挙げられます。

 そのため、機器の反応だけに頼るのではなく、必ずカードの券面に印字されている有効期限を直接目視で確認する習慣づけが必要です。

ETCがエラーとなった場合には一般レーンやETCサポートレーンに行くこと(画像はイメージ/PhotoAC)
ETCがエラーとなった場合には一般レーンやETCサポートレーンに行くこと(画像はイメージ/PhotoAC)

 一部の高速道路では、こうした挿し忘れや期限切れによる進入を防ぐため、料金所の手前に「ETCカード未挿入お知らせアンテナ」が設置されています。

 カードの挿し忘れや挿し込み不足があった状態でこのアンテナを通過すると、機器の音声や信号音による警告でお知らせする機能があります。

 もしこのような音声や信号音による警告があった場合は、そのまま専用レーンに進入することはできません。

 その際は、「一般」または「ETC/一般」と表示されたレーンを利用し、通行券を受け取るなどの適切な対応を行う必要があります。

 日々の適切な管理を習慣化するための工夫として、運転免許証とカードを同じポーチに収納し、車両を降りる際に必ずセットで持ち出すようにする管理方法があります。

 この方法は、カードの放置を防ぐと同時に免許の不携帯を防止する効果も期待できます 。また、近年の機器に搭載されている、エンジンを切った際に「カードが残っています」と警告する音声案内機能などを積極的に活用することも、抜き忘れ防止の助けとなります。

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Writer: くるまのニュース編集部

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