海外で交通違反…違反金未払いだと大変な目に 日本の免許点数への影響は?
違反金を支払わないと日本までしつこく追いかけて来る
「海外だし、駐禁程度なら無視しても平気、日本の免許は関係ない」と思っていると、大変な目に遭います。違反が発覚するとまず警察や関係機関からレンタカー会社に通知が行きます。そこでレンタカー会社が違反金を建て替えることもありますし(後に利用者に請求が行く)、そのまま転送される場合もあります。悪質な違反の場合は担当する州裁判所から出頭命令が届くこともあります。
レンタカー会社が立て替えていた場合、通常の罰金の他に100ドル前後の手数料がプラスされることがあります。もちろん滞納金も合算されて日本まで督促状が届きます。すぐに支払えば50ドルで済んだ駐禁の違反金が放っておくと2倍、3倍になることも珍しくありません。
北米(アメリカ・カナダ)ではクレカでオンライン決済できますが、国によっては、Money Orderという為替(日本の銀行で作成可能)を利用して支払うケースもあります。
レンタカーを借りた際にクレジットカードを使用していれば、罰金+滞納金+手数料が自動的に引き落とされることもあり、督促状には罰金の支払い命令書には「不満がある場合は、指定の期日までにこちらに連絡してください」(連絡がなければカードで自動引き落としされる)と書いてありますが、英語が苦手な人には交渉するのはもちろん、書いてある文章の意味も分からないでしょう。英語が堪能な知人に解読してもらうか、カード会社に相談するのがおすすめです。
日本では考えられない自転車の無灯火でも支払い命令が届く
日本では信じられないかもしれませんが、オーストラリア・シドニー在住の友人は、数年前、まだ日本に住んでオーストラリアと行き来していたころ、オーストラリアで無灯火の自転車に乗っていたところ警察に捕まってしまいました。違反金の支払い用紙を渡されましたがその後ずっと無視して日本で暮らしていたところ、1年半後位に罰金未払いの通知が届き、違反金+延滞金を支払うよう命じられたそうです。
そこには、期日までに支払わないと訴訟になることや、資産を差し押さえるなどの怖い文言が並んでいたとのこと。レンタカーはもちろん、レンタサイクルで観光する方も交通違反には要注意です。海外ではたとえ自転車の無灯火であっても日本まで追いかけてきますので、万が一旅行先で交通違反をしてしまった場合、違反金は速やかに支払った方が得策です。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。