減らないコインPの誤認トラブル わかりにくい「最大料金」表示に利用者の対応策はある?
青森ねぶた祭の「1時間5000円」は運営会社に非は?
高額駐車料金と言えば、8月上旬に開催された青森ねぶた祭で普段の16倍もの特別料金を設定した駐車場が話題になりました。ネット上では「ぼったくり!」「ひどい会社!」などという非難の声が多く上がり、運営会社も後日、謝罪をしています。
しかし、駐車場の運営会社「パラカ」の発表によると、期間中に駐車場に車を入れた客の総数は315人で高額な料金に気づいてすぐ駐車場を出た(料金はかからない)人はうち122人。提携する「ホテルJALシティ青森」の宿泊や飲食による無料サービスを利用した人が117人。残り76名が1時間5000円の高額料金を支払ったことになります。
その日が特別に高額料金になることは7月末から駐車場の入り口に大きく掲示されており、さらに駐車場内合計12か所に高額料金に関する注意が掲示されていたとのこと。実際に高額料金に気づいて駐車場を出た人もたくさんいるので、これでは「誤認表示」とは言えないでしょう。
なお、わかりにくい表示は「有利誤認表示」に該当し、行政からの措置命令・刑事罰へ発展する可能性が高くなります。
もし、不正な表示のせいで最大料金のシステムを誤認し、高額の駐車料金を支払うことになった場合は、駐車場運営会社や消費生活センター、国民生活センターなどに相談してみてはいかがでしょうか。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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