「トヨタ認定中古車」は何が違う? トヨタのプロフェッショナルたちがここまで本気で仕上げる! その過程に密着【PR】
最近よく聞く「認定中古車」という言葉ですが、普通の中古車とは何が違うのか、どのような過程を経て「認定中古車」になるのか、きちんと把握している人は少ないかもしれません。今回はカーライフジャーナリストである、まるも亜希子さんに「プロフェッショナルたち」によって仕上げられる「トヨタ認定中古車」の知られざる背景を取材してもらいました。
「トヨタ認定中古車」は他の中古車と何が違う?
一時期よりも少し沈静化したとはいえ、いまだ新車の長納期化が続いているなか、比較的短期間で手に入る中古車への需要はまだまだ高い水準となっています。しかし、1台ごとに状態が異なる膨大な数の中古車の中から、後悔しないお気に入りの1台を選ぶのは、ちょっと難しいイメージがあるのではないでしょうか。
そんな時によく耳にするのが「認定中古車」というワードです。「認定中古車」というと、自動車メーカーが保証などをつけて認定している中古車、もしくは新車ディーラーの隣で販売されている中古車、などという漠然としたイメージはあるかもしれません。
トヨタ公式中古車サイトを見ると「トヨタ認定中古車は、トヨタならではの『3つの安心(まるごとクリーニング・車両検査証明書・ロングラン保証)』をセットにしたトヨタ販売店の中古車ブランドです」とあります。「ロングラン保証」は1年間走行距離無制限の保証のことだとイメージが湧きますが、「まるごとクリーニング」や「車両検査証明書」とはどういうことなのでしょうか?
そこで、普段はあまり見ることができない「トヨタ認定中古車」が仕上げられる過程や、車両を見極める検査員の研修現場を取材することに。そこで分かったことは、「トヨタ認定中古車」として商品になるまでには、想像以上にたくさんの工程を踏まなければならないということでした。しかも検査の担当者になるためには、なにやら、国家資格並みの合格率となる厳しい試験も行われているとか。
今回、お邪魔したのは、「ただの中古車」から「トヨタ認定中古車」になるために欠かせない、“あること”を行っている、普段は関係者以外見ることも入ることもできない特別な場所。そこで特別にプロフェッショナルたちに取材させてもらえることになりました。
ここで普段なかなか見ることのできない、“トヨタのプロフェッショナルたちが本気でつくるトヨタ認定中古車”の世界の裏側に迫ってみます。
前オーナーの痕跡を徹底消去! 細部まで徹底洗浄する「まるクリ」とは?
そこで最初に説明を受けたのは、トヨタ認定中古車への第一歩として徹底的にクルマの清掃をする「まるごとクリーニング」の工程についてです。
通称「まるクリ」と呼ばれるこの施工は、以前にどんな人がどんな使い方をしていたのかわかりにくい中古車だからこそ、次のお客さまに気持ちよく乗ってもらうために、外装、内装はもちろん、それらだけでなくエンジンルームまで、細部にわたってまるごとキレイにするというものだそうです。
いったい、どのような作業が行われるのでしょうか。動画を見ながら、その出演者でもあるトヨタユーゼック販売店支援部の奥村泰司さんにノウハウやこだわりを聞いてみました。
まずは、外装をきれいに洗車するところから始まります。ボディのシャンプー洗浄、タイヤ・ホイール洗浄に加えて、鉄粉除去やボディ全面磨き、ボディコート、ホイール艶(つや)出しと、実に6項目にわたって外装をピカピカにしていきます。
奥村さん「外装はまず、ボディに付着した油汚れまでしっかり落とすために、100℃くらいの高温スチーム洗浄機で車両の隅々まで洗っていきます。普段の洗車では落ちにくい汚れが継ぎ目にたまっているので、まるクリの作業工程ではこのような細かいところまで汚れを落としていきます。そうすると、見た目のキレイさがぜんぜん違ってくるんです」
作業を見てみると、ドアモールやバンパーの継ぎ目など、普段はなかなか作業のできない、汚れが蓄積しやすい細かいところまで丁寧に作業が進められているのが分かります。さすがプロ…! ところで、「鉄粉除去」というのはどのような作業になるのでしょうか。
奥村さん「クルマは、普段道路を走っているときに、ブレーキパッドの粉じんなどがボディに付いてしまうんです。このまま放っておくとボディ表面を損傷させてしまう恐れがあるので、専用の溶剤を塗布してそれら鉄粉を落とす作業を行います。この溶剤を塗布すると、鉄粉に反応して紫色になるので、どのくらい付着していたのかが目で見て分かりやすくなるんですよ」
最初はパッと見ではわからなかったのに、作業を進めていくとボディ表面がこんな紫色に…!驚きです。
続いて、内装の「まるクリ」の様子です。この工程では、フロントシート、リアシート、フロアマット、インパネ、コンソール、フロアカーペット、フロント・リア・サイドガラス内部、ドア、ドアトリム、ヒンジ、シートベルト、トランクという10項目にわたる洗浄作業を実施します。まず、エアでスイッチなど細かい部分のホコリを落としたあと、なんといきなりフロントシートを取り外していてビックリ!
奥村さん「一部シートの機構によって外せない車種もありますが、シートを取り外した方がシートそのものも洗浄しやすいし、室内が広くなって作業がしやすくなります。こうすることで、普段は手が届かないところまで作業できるので、隅々までキレイにできます」
なるほど、素人だとシートを外すなんて大変で躊躇(ちゅうちょ)しますが、作業効率を高めながら、しっかりクリーニングできるという意味合いもあることが分かります。わが家のクルマでも以前、真っ黒くなったミカンとか、ポテトとかが出てきたことがあったので、さぞいろんなものが出てきそうです(笑)。
奥村さん「そうですね。スゴイものもたまに出てきます(笑)。また、まるクリの特徴の1つでもあるんですが、リンス洗浄機というシート専用の道具を使って、40℃くらいのお湯を当てて汚れを落としながら同時に吸い取りもおこなうことで、まるでシートを丸洗いするかのような作業を実施します。これを行うと、車内がすごくスッキリしますよ」
これはプロならではの道具、なかなか自宅で自分でここまでの作業はできませんね。ほかにも、シートだけでなく、天井までしっかりスチーム洗浄機でキレイにしている様子が…! 以前買った中古車がものすごくタバコ臭かったことがあったのですが、これだと気になるニオイなども結構落ちそうですね。
奥村さん「まるクリなら、これらの洗浄だけでなく最後に車内を密閉して消臭と除菌を行います。ほかにも、ドアの連結部分など、狭いところも工夫しながら汚れを落としたり、プラスチックや樹脂の部分は、細かい傷なら消えてしまうほど、入念に磨いて艶出しも行ったりしていますよ」
こうして、外してあったシートを再び装着し、内装の作業が完了。見るからに心地よさそうなインテリアになりました。
そして仕上げは、エンジンルームの「まるクリ」です。最近はあまりボンネットを開けない人も増えているだけに、汚れが長期間放置されてしまっているかもしれない場所です。洗浄と艶出しの2項目でキレイにしていきます。が、そもそもの疑問が…エンジンルームって、洗っていいのでしょうか?
奥村さん「確かに、電子部品などもある場所なので、ご心配になる気持ちも分かります。でもまるクリでは、エンジンなどに影響の出ない部分を見極めて、専用の溶剤を塗布して汚れを落としていくので大丈夫ですよ」
なるほど、ここも素人ではなかなか手出しできない、プロならではの工程です。キレイな方がなにか不調があっても早く発見しやすいので、エンジンルームのクリーニングも大事だなと実感です。しかも驚いたのが、手作業の箇所が多いということ。
奥村さん「はい! 汚れを落としたあとは、再び汚れがつきにくくするための艶出し作業も行うのですが、ここは手作業で細かく丁寧に実施をしていきます。クルマの心臓部なので、キレイに保って長く乗ってほしいという思いを込めながら作業をしていますね」
こうして「まるクリ」による徹底的な作業によって、中も外も見えないところまでピカピカに。ここまでのクリーニングが行われていたことに大変驚きました。「トヨタ認定中古車を購入していただくユーザーの皆さんには、少しでも長く安心して乗ってもらいたいですから」という奥村さんの言葉が印象的でした。
【ここまで徹底的にピカピカに!「まるクリ」の様子を動画で見る】